日々雑感「点ノ記」

備忘録(心の軌跡)

島原市に光が

2012年12月11日 | インポート
12月9日に投開票された島原市長選挙で、青果店経営の元島原市議会議員の古川隆三郎氏(56歳)が当選されていた。

現職との戦いだったが、2000票以上の差で当選されている。

民間人の経営感覚を市政に導入する事が出来たならば、従来より進められている割高な新庁舎建設も、再度検討しなおすことも出来るだろう。

従来からの利権構造を断ち切る事が出来れば、島原市に住んでおられる一般の人たちにとっては、明るい光が差し込む事になるのかもしれない。

しかし、今回の選挙で落選された横田修一郎氏が残された、市民にとっては有益な施策である「休日開庁」による市所窓口業務の実施は、横田氏の実績として評価すべきだと私は思う。

雲仙市などは、そのような事は全くやる気がない。

市民のための市役所ではなくて、単なる市役所職員の働き口としての職場になってしまっているようにも見受けられる。

元市長は、市役所内での公金の不正支出に対する責任意識もないかの如く、市長の職を辞して国政選挙に出馬している。

しかも、古巣の組織の先輩が、先に出馬の意向を固められて活動されているにもかかわらず出馬したということは、周りの風を見ての思いつき出馬の様にも受け取れる。

退路を絶っての無所属からの出馬と言えば聞こえはよいが、市長の職務の任期途中での、選挙への出馬のための辞職というのはいかがなものかと思う。

愛野町では、その選挙カーに、そっぽを向いた人も居るという話も聞いた。

雲仙市役所の建設問題に際しては、旧愛野町に住む多くの市民は、彼の決断によって愚弄された経緯がある。

合併前に旧7町で取り決めた合併の理念を反故にしてくれた。

地域住民による合併の理念を反故にするような人が、仮に国政に参画出来たとしても、地元としては多くを期待することはできないのではなかろうか。

また最近では、長崎県内近隣の市の市長は、元県議会議員や県の要職を歴任した人の天下りポストのような風潮になっていた様な感がある。

もちろん、選挙によって住民の多数から支持された方々ではあるが、その経歴から、官僚的な常識に基づいた施策の推進しか出来なかったということにもなろうかと思う。

それに比べれば、青果店を経営していて元島原市議会議員の古川隆三郎新市長の誕生は、島原市の行政に、庶民感覚に基づいた施策を展開される可能性をおおいに期待できるのではなかろうか。

古川氏が本気で行政改革に臨まれるのであれば、まずは特別職の市長や市議会議員の報酬額や、市役所職員の給料の削減から始められたら、市民目線の政治という言葉を市民の方々に信用して納得してもらうことができるのではないだろうか。

市長が提案し、市議会で決定し、組合が承諾すれば、すぐにでも実現可能な施策である。

既得権益を享受している人々の猛烈な反対があるということは、容易に想像できるが。

公務員は、地方の大多数の中小民間会社の実情を直視することから始めなければ、自分たちの行き過ぎた優遇され具合が理解できないだろう。

優遇された月給のほかに、冬のボーナスが平均で80万円に近い額だと新聞は報じていた。

庶民からむしりとった税金で、公務員がのうのうと優雅な生活をしていて、多くの自治体の財政が逼迫して借金を重ねているというような構図は、好ましい国家のあり方であるとは思えない。

島原市民の方々の選択が、そのような事柄を払拭するための端緒となることに期待したい。



豊田一喜