怪しい中年だったテニスクラブ

いつも半分酔っ払っていながらテニスをするという不健康なテニスクラブの活動日誌

「日本経済逆転のシナリオ」今井

2014-10-24 07:44:34 | 
今井さんは以前研修の特別講師でお話を聞いて以来すっかりファンになった「経済評論家」です。
証券会社とか銀行とかの現場での実務経験もあって、市場の実際を分かりやすく解説してくれます。
毎週ブログにマーケット情報を更新していますが、私は結構参考にしています。

で最新刊のこの本の見立てによると日本経済は長期では超強気。
アメリカはシェールガス革命で近い将来エネルギーの輸出国になろうとしており、強いドルが復活してくる。当然円安が進むのだが加えてアベノミクスもあって日本の競争力が回復してくる。
さらに今井さんが長期見通しで強調しているのはメタンハイドレードの可能性。不確定ながら日本もエネルギ問題のくびきから逃れれる可能性もありと。その場合はイギリスが北海油田で復活したように日本が大きく飛躍することになる。
他の国々を見てみると中国の現状は不安定で、そもそも政府高官とか富裕層がみんな国外へ資産を移すような国では将来は暗い…EUではドイツの一人勝ち状態なのだが、南欧諸国の混乱は完全には収まってはいない。新興国についてもかつての勢いはない。
日本の株式市場について言うと、金融ビックバン以前は日本企業は株持ち合いで株価を安定させていたものが、それを放出せざるを得なくなったことから持ち合い比率は54%から8%へ激減。その分、株式が市場に売りに出たのですからバブル絶頂期の3万円台の株価が1万円台になるのもむべなるかな。そしてそこで大儲けしたのが外国のヘッジファンド。当時の日本ではヘッジファンドとはなにかもわかっていなかったのですからいいようにやられてしまったわけです。こう見ていくと金融ビックバンとバブルつぶしもグローバル経済へ対応すべきだといわれながらアメリカ金融資本の陰謀では。
今では毎日の現物取引の60%~70%は外国人投資家の買いとか。日本のマーケットは外国人投資家の考えで動いているので、ヘッジファンドの動きをフォローしたほうがマーケットの動向はわかるのです。今井さんは今まで金融界で経験を積む中で、このヘッジファンドの情報源を持っている数少ない人。凡百の日本の証券アナリストなんかよりマーケットの流れを見るには最適だと思います。
ところで将来は日本とアメリカに強気ですが、直近は少し違う。アメリカについてはオバマ政権への低い評価もあってここ1年くらいは低空飛行。日本株はアベノミクス次第でしょうが大丈夫とか。ここはそんなに安心していていいのかとも思いますが、当たれば今が拾い時かも。これはこの本ではなくてブログの記事ですから念のため。
この本では2014年からの具体的な投資先も書いてあります。個別銘柄もあるのですが、お勧めは手数料の安いJPX400のインデックス投資信託か。大きく上がったら半分売って元手を解消しておくといいそうです。倍以上になるのは当たり前ですよとのこと。この自信は何だろう。 
当たるも八卦当たらぬも八卦ですし、投資は当然ながら自己責任。簡単に読める本ですので盲信することなくマーケットの一つの見方として読んでください。 
コメント
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