高校の同級生から勧められたのですが、実はこの「森見登美彦」という作家はまったく知りませんでした。
まあ、暇つぶしに図書館にあったら借りてみるかと手に取った次第ですが、今この作家の一番に読む本として、この本が良かったのかどうか。当然ながらテレビアニメ化されたということも全く知りませんでした。まあ、この本を実写映像化は無理でしょうけどね。
というわけで全く先入観なしでしたが、面白く読むことができました。
最初の印象はジブリ映画の高畑勲監督「平成狸合戦ぽんぽこ」と万城目学の「鴨川ホルモー」を一緒にぶち込んでシェイクしたカクテルのような感じだったんですが、読み進めていると荒唐無稽な森見ワールドに引き込まれていきます。
舞台は京都。現代に生きる狸に天狗、七福神が絡む奇想天外、奇妙奇天烈、荒唐無稽な物語。
京都狸界の頭領「偽右衛門」であり伝説の狸であった下鴨総一郎の4人の子どもたち、三男の矢三郎が主人公。長男の矢一郎は、カチカチに堅いわりに土壇場に弱い生真面目な性格を、次男の矢二郎は大酒飲みなところを引き継ぐのだが引き籠りに、そして主人公の三男の矢三郎は無鉄砲な阿呆のところを、四男の矢四郎は不甲斐ないのだがやさしい性格をと、それぞれ父の血を部分的に引き継いでいるのだが、それらはすべて併せ持った父総一郎の偉大なこと。その偉大さに押しつぶされそうになりつつ、あとを追う子供たち。
ところでその父総一郎は七福神の宴会で狸鍋にされ食べられてしまっている。
矢三郎の恩師で腐れ縁で突かず離れずかかわっている引退して落ちぶれた天狗の赤玉先生こと如意が嶽薬師坊が狂言回しとなり、赤玉先生が琵琶湖畔からさらって天狗に仕立てて恋人と思っている弁天、赤玉先生のライバルの鞍馬天狗に、総一郎の弟で不倶戴天の敵になってしまった夷川早雲とその一家。ハチャメチャなメンバーが綾なす連作物語は、総一郎が何故易々と狸鍋にされてしまったのかというなぞ解きを軸に進んでいきます。
京都の地名とか名所旧跡がどんどん出てきますので、京都について詳しくない人は地図なりガイドブックを横に置いて読むといいでしょう。まあ、友人が京都の大学にいた関係で学生時代は年1~2回は行った事があり、あやふやながら感覚として理解できたので、通り一遍の知識があればなんとなくわかるんですけどね。
面白かったので続刊「有頂天家族 二代目の帰朝」も借りてきてしまいました。
図書館が臨時休館になるので一気に読まないで、1章づつ読むことにします。
小説の面白さは「我を忘れること」と「身につまされること」といった人がありますが、この小説は我を忘れて森見ワールドに浸りきることだと思います。そうなるとちょびちょび読むのはちょっとね~、悩ましいことです。
ところで森見登美彦の最初に読むべき代表作は何でしょうか。
まあ、暇つぶしに図書館にあったら借りてみるかと手に取った次第ですが、今この作家の一番に読む本として、この本が良かったのかどうか。当然ながらテレビアニメ化されたということも全く知りませんでした。まあ、この本を実写映像化は無理でしょうけどね。
というわけで全く先入観なしでしたが、面白く読むことができました。
最初の印象はジブリ映画の高畑勲監督「平成狸合戦ぽんぽこ」と万城目学の「鴨川ホルモー」を一緒にぶち込んでシェイクしたカクテルのような感じだったんですが、読み進めていると荒唐無稽な森見ワールドに引き込まれていきます。
舞台は京都。現代に生きる狸に天狗、七福神が絡む奇想天外、奇妙奇天烈、荒唐無稽な物語。
京都狸界の頭領「偽右衛門」であり伝説の狸であった下鴨総一郎の4人の子どもたち、三男の矢三郎が主人公。長男の矢一郎は、カチカチに堅いわりに土壇場に弱い生真面目な性格を、次男の矢二郎は大酒飲みなところを引き継ぐのだが引き籠りに、そして主人公の三男の矢三郎は無鉄砲な阿呆のところを、四男の矢四郎は不甲斐ないのだがやさしい性格をと、それぞれ父の血を部分的に引き継いでいるのだが、それらはすべて併せ持った父総一郎の偉大なこと。その偉大さに押しつぶされそうになりつつ、あとを追う子供たち。
ところでその父総一郎は七福神の宴会で狸鍋にされ食べられてしまっている。
矢三郎の恩師で腐れ縁で突かず離れずかかわっている引退して落ちぶれた天狗の赤玉先生こと如意が嶽薬師坊が狂言回しとなり、赤玉先生が琵琶湖畔からさらって天狗に仕立てて恋人と思っている弁天、赤玉先生のライバルの鞍馬天狗に、総一郎の弟で不倶戴天の敵になってしまった夷川早雲とその一家。ハチャメチャなメンバーが綾なす連作物語は、総一郎が何故易々と狸鍋にされてしまったのかというなぞ解きを軸に進んでいきます。
京都の地名とか名所旧跡がどんどん出てきますので、京都について詳しくない人は地図なりガイドブックを横に置いて読むといいでしょう。まあ、友人が京都の大学にいた関係で学生時代は年1~2回は行った事があり、あやふやながら感覚として理解できたので、通り一遍の知識があればなんとなくわかるんですけどね。
面白かったので続刊「有頂天家族 二代目の帰朝」も借りてきてしまいました。
図書館が臨時休館になるので一気に読まないで、1章づつ読むことにします。
小説の面白さは「我を忘れること」と「身につまされること」といった人がありますが、この小説は我を忘れて森見ワールドに浸りきることだと思います。そうなるとちょびちょび読むのはちょっとね~、悩ましいことです。
ところで森見登美彦の最初に読むべき代表作は何でしょうか。