私は入社以来研究専門職として過ごしていましたので、管理職にあまり興味はありませんでした。
実際30代半ばで主任研究員という管理職になり、自分の研究室を持つようになりましたが、それほど大きな変化ではありませんでした。近年ジョブ型雇用への移行の気運が急速に高まったのは、少子高齢化に伴い社会構造が変わってきたことが大きな理由とされています。
日本は人手不足やマーケットの縮小が避けられず、その打開策としてDXによる生産性向上や高付加価値のビジネスモデルへの転換に踏み切らざるを得なくなってきています。
DX導入に合わせて新規プロジェクトを立ち上げるには、専門性の高い人材の確保が急務であり、年功序列でゼネラリストを育成するメンバーシップ型雇用ではとても対応できません。勤続年数による技能やノウハウの積み上げでは間に合わないという事のようです。
リクルートキャリアの調査によれば、コロナ禍でジョブ型雇用の議論が進んだ企業は、かなり進んだ5.4%、とある程度進んだ19.4%を合わせて24.8%となっています。5000人以上の大企業に限れば36.4%でした。
導入済みの企業と導入経験のある企業にジョブ型雇用を取り入れた理由を聞いていますが、トップは特定領域の人材(デジタル人材など)を雇用するために職種別報酬の導入が必要になったためが54.3%、次いで労働時間削減のため(業務効率化)が51.2%でした。
DXに伴って事業を売却するケースも増えてくるとみられますが、雇用が職務に付随するジョブ型雇用であれば、そこで働く人を素のまま引き継ぐことも可能となります。雇用を守りやすくすることで、結果として事業売却がスムーズになるという計算もあります。
戦後の日本では、新卒時に就職した企業で定年退職まで勤め上げることが多くの人々の常識でした。就職した企業に合ったスキルを磨き、管理職へ昇進することが仕事のモチベーションともなっていました。
デメリットとして指摘される指示待ちも、それなりのポストを約束されていた時代の従業員にとっては疑問を感じるというより、出世に繋がる切符であり、それが心地よかったという面もありま
しかし少子高齢化の影響もあって社会の閉塞感が強まり、日本企業がかつての勢いを失った今、管理職への昇進はモチベーションとなり得なくなりました。若者にとって企業とは、生涯をかけて勤め上げるの値する魅力ある存在ではなくなりました。
能力の高い新卒者には実現したいことが明確な人も多く、自分が希望する仕事につけなかったり、将来の夢が描けなくなったりすると、転職や起業に打開策求めるでしょう。
ただ能力のある人にとって良い時代になったと言えるかは難しいような気がします。
実際30代半ばで主任研究員という管理職になり、自分の研究室を持つようになりましたが、それほど大きな変化ではありませんでした。近年ジョブ型雇用への移行の気運が急速に高まったのは、少子高齢化に伴い社会構造が変わってきたことが大きな理由とされています。
日本は人手不足やマーケットの縮小が避けられず、その打開策としてDXによる生産性向上や高付加価値のビジネスモデルへの転換に踏み切らざるを得なくなってきています。
DX導入に合わせて新規プロジェクトを立ち上げるには、専門性の高い人材の確保が急務であり、年功序列でゼネラリストを育成するメンバーシップ型雇用ではとても対応できません。勤続年数による技能やノウハウの積み上げでは間に合わないという事のようです。
リクルートキャリアの調査によれば、コロナ禍でジョブ型雇用の議論が進んだ企業は、かなり進んだ5.4%、とある程度進んだ19.4%を合わせて24.8%となっています。5000人以上の大企業に限れば36.4%でした。
導入済みの企業と導入経験のある企業にジョブ型雇用を取り入れた理由を聞いていますが、トップは特定領域の人材(デジタル人材など)を雇用するために職種別報酬の導入が必要になったためが54.3%、次いで労働時間削減のため(業務効率化)が51.2%でした。
DXに伴って事業を売却するケースも増えてくるとみられますが、雇用が職務に付随するジョブ型雇用であれば、そこで働く人を素のまま引き継ぐことも可能となります。雇用を守りやすくすることで、結果として事業売却がスムーズになるという計算もあります。
戦後の日本では、新卒時に就職した企業で定年退職まで勤め上げることが多くの人々の常識でした。就職した企業に合ったスキルを磨き、管理職へ昇進することが仕事のモチベーションともなっていました。
デメリットとして指摘される指示待ちも、それなりのポストを約束されていた時代の従業員にとっては疑問を感じるというより、出世に繋がる切符であり、それが心地よかったという面もありま
しかし少子高齢化の影響もあって社会の閉塞感が強まり、日本企業がかつての勢いを失った今、管理職への昇進はモチベーションとなり得なくなりました。若者にとって企業とは、生涯をかけて勤め上げるの値する魅力ある存在ではなくなりました。
能力の高い新卒者には実現したいことが明確な人も多く、自分が希望する仕事につけなかったり、将来の夢が描けなくなったりすると、転職や起業に打開策求めるでしょう。
ただ能力のある人にとって良い時代になったと言えるかは難しいような気がします。