現在カナダでロジャーズカップ(ATP-1000、マスターズ)が開催されています。
このようなマスターズはトップ選手の出場が義務付けられていますので、通常はグランドスラムとあまり変わりない陣容になります。しかし今回はフェデラー、ナダルが故障で出場せず、ウインブルドン優勝のマレーも疲れのため欠場になりました。
ジョコビッチ、ワウリンカは出ていますが、まるでATP-500のような感じで、錦織は第3シードで出場しました。トーナメント表を見ても、トップクラスの選手が少なく、錦織は準決勝まで上位選手とは当たらないチャンスの大きな大会となりました。
しかし問題は錦織の脇腹の痛みが、どこまで回復しているかという点です。この大会もNHKがBSでライブ中継しており、夜中にはなりますがゆっくり観戦することができます。錦織は1回戦を免除されていますので、初戦が2回戦となり夜の0時から開始となりました。
相手はアメリカのランキング131位の選手ですので、痛みがなければ問題ない、ある意味錦織はそのくらい強くなってきています。やはりウインブルドンでチリッチに棄権した時以来ですので、錦織は非常に慎重にゲームを進めている感じでした。
それでも相手のミスに助けられ、4-0とリードしたのですがどうもサーブが入らなくなり、追いつかれてしまいました。脇腹の痛みはどうも治っていない感じで、恐る恐るサーブしており、ストロークにも錦織らしさがあまり出てきません。それでもここぞというときはポイントを取り、何とか1セットをものにしました。
次はややもつれましたが、やはりうまく処理し、6-4、7-5のストレートで勝ちました。試合後のインタビューではまあまあだったようなことを言っていましたが、どうもいつ棄権してもおかしくないような気もします。
次の3回戦も若干の波乱で勝ち上がった118位のアメリカの選手でした。ランキングは低いといってもこの大会で2勝しているわけですので、調子が上がらなければ危ない相手です。相変わらずサーブは駄目でしたが、少し動きが良くなったような感じもありました。これはたぶん1勝したことで少し余裕が出たとか、試合自体に慣れてきたという程度でした。
2回戦ではほとんど動かず打ちあっていただけが、少しネットに出たりするようになりました。この試合は6-3,6-4と順当に勝ちましたが、やはり相手のミスに助けられている部分が多かったようです。これで準決勝進出となりましたが、これからは本当の実力を出さないと勝てない相手となります。
特にこの大会は大きな波乱がなく、上位5名が残っていますので、痛みが出ないよう祈りながら応援します。