昨夜、母家で両親と話していたときに、
心に残ることを聞いた。
母が、昼に二名津診療所に行ったときのこと。
85歳になるおばあちゃんとの話。
その方は、うちの鉄筋コンクリートの家を建てるときに名取の小林建設で働いていた人。
もう43年も前のことだ。
そこには、亡くなった祖母が住み、今は増改築して私たち家族5人が住んで知る。
久しぶりに会った新部さんというおばあちゃんと母は、なつかしい話にも花が咲いたという。
「私らが鉄筋の家を建てよったときに、色の白いかわいい男の子がおりましたね。
まだ、1歳になっていなかったと思います。
いっぷく休みや昼休みの時に、家で寝かされていたその子をよくあやしたものです。」
その長男こそ、私なのだ。
私が1歳になる前のできごと。
新部さんたちに抱かれ、あやしてもらったらしいのだ。
知らないとはいえ、うれしい気持ちでいっぱいになった。
おばあちゃんの言葉は続く。
「あの子は、今どこにおりますか?」
とたずねると、
母が
「その長男は、今結婚して子どもが3人おり、私たちと一緒に平礒に住んでいますで。」
「へー、そうですか。それはうらやましいことですな。
浅野さん、あなたらも幸せですな。今どきなかなかおりませんで。
お嫁さんがえらいですなー。」
「ありがとうございます。新部さんの子どもさんらは?」
「うちは息子が2人おりますが、2人ともよそに住んでいます。
長男が、大阪に来ていっしょに住もうと言いよりますけん、
間もなく名取を出て行きますのよ。」
母が、そんなやりとりを話してくれた。
聞いていて、複雑な思いがした。
おばあちゃんはずっと住んできたふるさとを85歳になって離れることになる。
どんな思いなのだろう。
息子たちと住める喜び。
ふるさとをはなれる寂しさ。
ふるさとで住める幸せ。
両親をあわせた7人で住める今の幸せ。
そんなことを改めてかみしめた。
岬人
心に残ることを聞いた。
母が、昼に二名津診療所に行ったときのこと。
85歳になるおばあちゃんとの話。
その方は、うちの鉄筋コンクリートの家を建てるときに名取の小林建設で働いていた人。
もう43年も前のことだ。
そこには、亡くなった祖母が住み、今は増改築して私たち家族5人が住んで知る。
久しぶりに会った新部さんというおばあちゃんと母は、なつかしい話にも花が咲いたという。
「私らが鉄筋の家を建てよったときに、色の白いかわいい男の子がおりましたね。
まだ、1歳になっていなかったと思います。
いっぷく休みや昼休みの時に、家で寝かされていたその子をよくあやしたものです。」
その長男こそ、私なのだ。
私が1歳になる前のできごと。
新部さんたちに抱かれ、あやしてもらったらしいのだ。
知らないとはいえ、うれしい気持ちでいっぱいになった。
おばあちゃんの言葉は続く。
「あの子は、今どこにおりますか?」
とたずねると、
母が
「その長男は、今結婚して子どもが3人おり、私たちと一緒に平礒に住んでいますで。」
「へー、そうですか。それはうらやましいことですな。
浅野さん、あなたらも幸せですな。今どきなかなかおりませんで。
お嫁さんがえらいですなー。」
「ありがとうございます。新部さんの子どもさんらは?」
「うちは息子が2人おりますが、2人ともよそに住んでいます。
長男が、大阪に来ていっしょに住もうと言いよりますけん、
間もなく名取を出て行きますのよ。」
母が、そんなやりとりを話してくれた。
聞いていて、複雑な思いがした。
おばあちゃんはずっと住んできたふるさとを85歳になって離れることになる。
どんな思いなのだろう。
息子たちと住める喜び。
ふるさとをはなれる寂しさ。
ふるさとで住める幸せ。
両親をあわせた7人で住める今の幸せ。
そんなことを改めてかみしめた。
岬人