僕たちは一生子供だ

自分の中の子供は元気に遊んでいるのか知りたくなりました。
タイトルは僕が最も尊敬する友達の言葉です。

一流のボケ

2006-05-10 | Weblog
何度も言ってるけど、ほんとに電車の中は面白い人の宝庫。今日もなんとも面白いおばちゃんを見た。
俺は今日出張で、帰りは地下鉄堺筋線天下茶屋駅から高槻市ゆきの電車に乗車。そこにそのおばちゃんは乗ってきた。
おばちゃんは、俺の向かいの椅子に腰掛けると同時に、隣に座ってるまた別のおばちゃんに、「この電車って動物園前止まります?」と聞いた。となりのおばちゃんは親切に「はい次の駅ですよ」と答え、聞いたおばちゃんも「はいありがとう」とお礼を言っていた。発車まで時間があったので、俺はそのまま眠りに落ちてしまい、目が覚めたらそこは天六。
で、ふと向かいの席を見るといるのよ、その動物園前に止まるかを確認してたおばちゃんが。動物園前はとっくに過ぎてるのに。見間違いかと思ったけど間違いない。座ってる位置も服装もそのおばちゃん。おばちゃん、何してるん?

最終的にそのおばちゃんは淡路で降りた。乗り過ごしてしまった、という焦りの色は全くなく、目的地に着いたので降りる、といった落ち着いた感じ。そやし、“動物園前”は、俺の聞き間違いかと思ったりもしたけど、さすがに勘違いの多い俺でも淡路と動物園前は聞き間違えへん。だって尋ねられたおばちゃんも次の駅ですよ、と答えてた訳やし。そうすると、そのおばちゃんは何のために動物園前に止まりますか?と聞いたんやろ?

天下茶屋駅は始発駅であり、終着駅でもあるので、ここから発車する電車は天六方面への一方方向にしか走らない。また、その天六までは各駅停車しかない。ということで、この電車に乗れば、次駅の動物園前駅には必ず止まるわけ。毎日、もしくはそれに近い頻度でこの路線を利用してる人であれば、動物園前に止まることは絶対に分かっているはずやから、そんなことを聞くはずがない。そうすると、このおばちゃんはこの路線を利用するのは初めてに近いはず。

じゃあ、最終的に淡路で降りた訳やから「淡路に止まりますか?」と聞きたかったけど、それを動物園前と言い間違えたのか?いやいやそれもありえへんやろ。語呂も全然ちゃうし。“総持寺”くらいなら分からんでもないけど。となると、おばちゃんは“降りるため”以外の目的で、動物園前に止まるかどうかを確認したとしか考えられない。だとすると、どんな目的で?

おばちゃんを使った新手のテロ計画?近々おばちゃんによる動物園ジャックが?確かにライオンも大阪のおばちゃんにはかなわんし。
それとも何かの呪文か?この言葉を聞いた人は動物園前で降りなければ不幸になるのか?聞いてしまった俺はどうなるのよ。一夫多妻が可能になる呪文の方を聞くならまだしも。
いや待て、政治的策略かも。動物園前辺りの開発計画が水面下で進んでて、それに絡む業者が地価を引き上げるためにおばちゃんを使って“動物園前”を刷り込む作戦。そうやとするとこれはすごい作戦やで。安上がりやし、確かに俺は、今日を境に動物園前という地名を必要以上に意識するようになったもん。

まぁ、真実は闇の中やけど、“止まるかと確認した駅で降りなかったという一流のボケ”というのが、大阪のおばちゃんには一番有力な説やろね。