経験何十年、と聞くと誰もがその道の達人のことやと思う。
でも例えばスキーなんて1年に1回しか行かなくても10年続ければ経験10年になる訳で、実は年数と熟練度が比例するかのように考えるのはおかしいねんな。それを達人の側からものすごく謙虚に捉えた話を聞いた。農業に携わって50年、まさにその道では知らない人がいない農業作家の山下惣一さんという方がいる。その山下さんがある講演でこう話したらしい。
「私を農業の達人と呼ぶ人がいるが、私が田植えをした回数はたった50回です。」
日本で農業が始まってから、全国で延べ何万回、いや何十万、何千万回と田植えがされてきたはず。でも一人で何十年間農業を続けても、田植えは一年に一度以上はできない訳で、その回数は全体からみればわずか。農家の方はそのわずかの回数の中で田植えを始め、さまざまな農業工法を身につけなければいけない。山下さんは一言でその難しさを見事に表現した。これはやはり山下さんが謙虚に自分を見つめる目を持ち続けたからこそ言える言葉やったに違いない。
「その道何十年」と表現される達人は皆、その道以外でも達人なんやね。
でも例えばスキーなんて1年に1回しか行かなくても10年続ければ経験10年になる訳で、実は年数と熟練度が比例するかのように考えるのはおかしいねんな。それを達人の側からものすごく謙虚に捉えた話を聞いた。農業に携わって50年、まさにその道では知らない人がいない農業作家の山下惣一さんという方がいる。その山下さんがある講演でこう話したらしい。
「私を農業の達人と呼ぶ人がいるが、私が田植えをした回数はたった50回です。」
日本で農業が始まってから、全国で延べ何万回、いや何十万、何千万回と田植えがされてきたはず。でも一人で何十年間農業を続けても、田植えは一年に一度以上はできない訳で、その回数は全体からみればわずか。農家の方はそのわずかの回数の中で田植えを始め、さまざまな農業工法を身につけなければいけない。山下さんは一言でその難しさを見事に表現した。これはやはり山下さんが謙虚に自分を見つめる目を持ち続けたからこそ言える言葉やったに違いない。
「その道何十年」と表現される達人は皆、その道以外でも達人なんやね。