僕たちは一生子供だ

自分の中の子供は元気に遊んでいるのか知りたくなりました。
タイトルは僕が最も尊敬する友達の言葉です。

相手の言い分

2006-05-17 | Weblog
昔、洋服の仕立てやさんで働いていた後輩がいる。その彼の話によると、仕立て屋さんの仕事にはバレエ教室などの発表会用ユニフォーム制作というのがあって、そのような盛大な行事になると、デザイン案作成や、採寸等はもう半年程前から始めて、半年かけて制作するらしい。発表会では、本番用の衣装で練習する必要があるらしく、発表会の一週間前には必ず納品を済ませるらしいんやけど、本当に大変なのはここから。
まず、その半年の間に、子供の場合は成長、大人の場合はトレーニングで、体つきが変わってしまい、そこでもう一度採寸のやり直しになること。発表会前日には絶対に納品になっている必要があるので、そこから社員は皆必死になって直しをし、前日には必ず約束通り納品を済ませる。ようやくそこで、やっと一息かと思ったら、出演者は発表会前の1週間で一番体を絞り込むので、発表会前日にはまた体型が変わってて、またまた寸法直しが必要になるらしいのよね。ここからはもちろん全員総動員、営業マンも針を持って徹夜で寸法直しをするんやて。そんなことが分かってても、1週間前や前日に何十人分もの衣装を作り始めて間に合うわけがないから、やっぱり半年前から作り始めないと仕方ない。
一般的な会社業務に置き換えてみると、「体型が変わる=相手の言い分が変わる」ということ。それは、仕事をしてて一番辛いことのひとつ。しかも変わることがわかっててもウエストが何センチ縮まるかなんて予測できないから「言い分が変わるのを待つ」しかないわけや。これはキツイで。
こういう話を聞くと、しょっちゅう、相手の言い分が変わったと腹を立ててる俺やけど、相手の方も仕事場という舞台で必死に自分の役柄を演じているワケで、そら体型(=言い分)が変わるのも仕方ないと思えるな。
とすると、体型がどんどん丸型になっていく俺は、どんな役柄を演じているのかね。