僕たちは一生子供だ

自分の中の子供は元気に遊んでいるのか知りたくなりました。
タイトルは僕が最も尊敬する友達の言葉です。

2006-08-16 | Weblog

昨日の夜、久しぶりに屋台ラーメンのチャルメラを聞いた。
窓から覗くと、いつものおじさんの屋台。このおじさんのラーメンは
とてもおいしくて、夜食に何度か食べたことがある。
その時におじさんと色々話しをした中で、最近は夜にチャルメラを
鳴らすと、うるさいというクレームがくることがあって、めったに鳴らせ
ないんですよ、という話があった。

その話を聞いて思ったね。最近はまぁなんとケチな神経の持ち主
が増えたものかと。
そら色々な事情や性格の人がたくさんいる訳やから、中にはちょ
っとした音をうるさいと感じる人もいるやろう。それは悪いことやな
いけど、辛抱すべき仕方ないことや思う。

だってチャルメラの音はたぶん戦後すぐから続いているもので、そ
れはもう寺の鐘の音、蝉や虫の声と同じ自然の音やと思うのだ。

「音」は見えないだけに、想像力を掻き立てる。
寺の鐘が聞こえたら心が静まり、蝉の鳴き声に夏の暑さは増し、
虫の鳴き声に秋の訪れを感じる。そして、
チャルメラが聞こえたら、ラーメンの湯気、一生懸命屋台を引く
おじさんの姿、暗闇の中にほのかに浮かぶ赤いちょうちんの灯り。

こんな豊かな「音」を“うるさい”で済ませてしまうなんて、それでは
やっぱり淋しすぎると思う。
最近はチャルメラの音だけじゃなく、寺の鐘の音にもうるさいとク
レームをつける人がいるらしいけど、そんなことに文句を言う人の
声はきっと鐘の音より耳障りに違いない。


おじさんが何故、昨日の夜チャルメラを鳴らしていたのかは知らな
いけど、少なからず俺と同じような気持ちがあったんやないやろか。