僕たちは一生子供だ

自分の中の子供は元気に遊んでいるのか知りたくなりました。
タイトルは僕が最も尊敬する友達の言葉です。

yairiギター

2006-12-14 | Weblog

愛用のギターの1本にYAIRI(ヤイリ、矢入)というメーカーのアコースティックギターが
ある。これは高校2年か3年の頃にアルバイトをして買ったもの。価格は当時6万円
やった。

その頃からYAIRIといえば国産のギターメーカーとしては有名で、ギターを弾く人なら
誰でも知ってたんやけど、ここの社長で職人でもある矢入一男さんがこないだ現代の
名工の一人に選ばれて、一躍その名は一般にまで広がった。


もちろん、俺の持っているギターもいい音がしたし、値段もなんとか手の届く範囲やっ
たので手に入れた訳やけど、それから30数年、このギターがますますいい音を出すよ
うになってきた。

ギターというのは弾きこめば弾き込むほどいい音がするようになる、というのは常識。
YAIRIではギターが完成してユーザーに渡す前に大音量の音楽をギターに“聞かせ”
て、音に馴染ませてから出荷するという。こうしないといくらいい素材でギターを作って
もいい音はでないということ。ただ、それはあくまでの「出荷標準」であって、それ以上
の音はユーザーが弾き込むことでその潜在能力を引き出して、手に入れるわけや。

そういうことでいくと、いつも手の届くところにおいて、ヒマさえあればつまびいてきた歴
史の積み重ねが今の俺のギターの音を作り出したといえる訳やけど、30年以上経
っても、弦を張り放しやのにネックが曲がることもなく、他にも何の不具合もないギタ
ーのほうがやはりすごい。しかも何十万とするギターならまだしも、6万円というアコギ
にしては安い部類に入るギターやのに。さすがに現代の名工に選ばれた矢入さん
製作のギターだけのことはある。

日本には名工という素晴らしい表現があり、それを体現する人が数多くいる。パソ
コンをいじって金儲けを考えることが悪いことやとは思わないけど、やはり日本人は
「ものづくり」をしているのが一番似合うような気がするなあ。