僕たちは一生子供だ

自分の中の子供は元気に遊んでいるのか知りたくなりました。
タイトルは僕が最も尊敬する友達の言葉です。

2010-04-13 | Weblog
雨が好きである。
子供の頃、縁側で庭に降る雨を眺めているのが好きだった。
軒が出ているので雨に濡れず、窓ガラスや障子もないので、遮るものがない。
だから雨の匂い、草花の濡れる様子、虫たちや池の鯉達の動き、いつの間にか出来
てゆく小さな川の流れを手にとって感じることができた。気分が高じれば当然長靴を
履いて庭にでることになんの障害もない。

今も雨の風景はとても好きだが、長靴を履いて濡れたい放題濡れる、というわけには
いかないので、通勤時の大雨はあまり歓迎しないが。

そんな折昨日大雨に会い、傘を差して帰っていたらふと友だちが雨の音が好きだと言
っていたことを思い出した。傘を叩くボツボツやバチバチや色んな音がいいらしい。
それを意識してみると確かににそうだった。通勤路30分位の間の雨音を全部集めたら
きっといい音楽ができるだろうな、というくらい音符があり強弱がありリズムがある。

雨の景色も同じだ。
光る路面、車のライト、かすむネオン、足早に歩く人たちの足元が複雑に交差する。
そして何よりあざやかなのは傘の花だ。様々な模様に大きさ、さし方。左手右手、持
つ高さ、何もかもが人によって違い、その人たちの生活が見えてくるような気がする。

景色も音も同じ。雨から感じるものだけでも人は豊かで幸せな気持ちになれる。
同じ雨の下、なつかしいこの友だちは俺と同じことを考えていたのだろうか。