欧米での研究で、認知症の発症リスクを下げる要因は、魚や野 菜・果物の摂取、知的活動、社会的接触などが指摘されている。 そこで海外の研究で示された要因が道民にも同様に働いているか、 調査した結果が公表されました。日頃から魚や野菜を食べ、新聞 や本を読み、ゲ-ムをするなどの知的活動、余暇活動、外出頻度、 運動頻度、「地域の役員をしているか」など社会的接触の有無に ついて分析した結果、より多く摂取したり、携わっていた方たちが 「物忘れはない」との結論に達したとのことです。 また介護に関しては、認知症に対する医療での第一人者のお医者 さんが、もし自分だったらこんな介護を望みますとの一文をコラムで 掲載していました。
私がまさかボケることはないと思われるかもしれませんが、先の ことは私にも分かりません。万一のときのために、家族や、私の 介護にあたってくださる人へ、次のようなことを今からお願いして おきたいと思います。 私が医者だつたことを、まず忘れてください。私は過去とは別の 人間になってしまったのです。「しっかりして!」と大きな声で怒鳴 られても、ただ恐ろしいのでおびえるだけです。ですから、私に何 か言いたいことがあれば、笑顔で優しく、簡単に話してください。 きっと私は変なことを言うと思います。例えば「蛇がいる」と言った ら、「じゃあ、追い払いましょうね」と、私の要求をまず受け入れてく ださい。「ごはん、まだか」と言ったら、「おなかが空いたのね」と 優しくクッキ-一枚くれれば満足です。それから、私は何をやって もすぐに忘れる病気の人だと思ってください。もちろん、目の前の 人が誰なのかも分かりません。ただ、その人が私の目をしっかり と見て、優しい声で話しかけてくれたら、きっとその人が大好きに なります。ほかの人が言うことを嫌がっても、その人なら聞こうとし ます。笑顔が好きだからです。私の頭の中はモヤ-ッとしていま す。だから、とても不安でいっぱいなのです。夜は正直、何か出て きそうで、とても怖いのです。そのために、騒ぐときがあるかもしれ ません。そんなときもしからないで、優しく肩を抱いてください。 私の心が寂しいとき、私が若いころに大好きだった曲を聞かせて ください。どんなに知性が破壊それていても、その分、感性だけは 豊かなのですから。私はこうしたことをごく自然にしてくれる心優し い人に囲まれて、余生を過ごしたいとねがっています。・・・・・・・ この病院ではこのような介護を実践しているものと思われます。