私の大好きなプロ野球もいよいよ大詰め。クライマックスシリ-ズの 真っ最中です。選手達の正確な打撃や華麗な守備は、日ごろの激し い練習の積み重ねによるものですね。ところで、練習すると上手にな るのは、小脳の働きだとご存じでしょうか。見るからな大きくて大事 そうな大脳に比べ、もうひとつ注目されない小脳ですが、実は小さく てもとても重要なのです。ネズミなどでは、大脳より小脳の方が大き いくらいですから。ネズミがすばっしこいのは、小脳が発達している からなのです。小脳は、体のさまざまな部位の運動の協調を図る機 能があります。それは、腕と足を同時に使うような運動のときに、両 方の力や動きを加減して、目的に合わせた運動に仕上げることです。 これを行うために、体のあらゆるところの感覚情報や体の位置の情 報が、小脳に集められています。同じ姿勢を維持することも、同じしく みで行われます。小脳には、この運動の協調の経験を記憶するしく みがあります。スポ-ツで新しい技術を覚えるとき、はじめは少しず つ、一連の動きを分解しながらなぞっていますが、それを反復練習し ているうちに、ぎこちなさがなくなります。これは一連の動きを小脳が 学習して記憶したからです。ついには、ほとんど無意識のうちに的確 な体の動きで、その技術を行うことができるようになります。スポ-ツ の反復練習は、小脳の運動学習機能をフルに動かして、小脳に運動 のプログラムを記憶させることなのです。 (とうせ・のりつぐ=札医大医学部長)
駒ケ岳を背景に雄大な眺めの北海道国際ダリア園(写真)
秋を代表する花、ダリアが満開の時期を迎えて います。かつてのイメ-ジを覆ほど、今や花色や 咲き方はバラエティ-豊かです。和風、洋風の どちらの庭にも映えることから、再び人気が高ま っています。近年の品種改良によって、花径5㎝ 以下の小輪から、人の顔ぐらいの大きさ(30㎝ 以上)になる超巨大輪まであります。咲き方もい ろいろで、コスモスのような一重咲き、花びらが 密集した球形状になるポンポン咲き、花弁が細い 線状のストレ-カクタス咲きなど多種多様です。 昨年7月、渡島管内森町にオ-プンした観光農園「北海道国際 ダリア園」には、三百種一万三千株のダリアが植栽されています。 「今が花の最盛期。8月から10月までの長い期間、花を楽しめる のが魅力ですね。もともとメキシコ高地原産の花なので、夜の気 温が下がり、夏に涼しい土地が栽培に適しています。北海道は最 適地といえます。と同園代表の波多野裕輝さん。来年も美しい花を 見るためには、秋のうちの作業が必要です。まず咲き終わった花は 順次、摘み取ります。このとき、茎を傷つけることなく、花の付け根か らもぎ取ることがポイントです。球根は霜が降りる前10月末までに 堀り上げましょう。新聞紙に包んで段ボ-ル箱に入れておけば、 来春の植え付けまで保存しておくことができます。 (花新聞ほっかいどう)