パン教室「カフェ・タブリエ」主宰 森本 まどか パイから「宝物」幸せな1年に
5日にご紹介した「シュト-レン」クリスマスのお 菓子なら、「ガレット・デ・ロワ」はフランスのお正 月のお菓子です。年末が近くなると、店先や屋 台でも売られるサクサクのパイです。香ばしいア -モンドがたっぷり入った、丸形の平べったいパイの中に、もう一つ のお楽しみが入ったいます。「フェ-ブ」と呼ばれる、陶器でできた 親指の先ほどの小さな飾りものです。フランスでは1月6日の「公現 節」というキリスト教の祭日に、このパイを切り分けて食べます。自 分のパイにフェ-ブが入っていた人は、その日は王様になれるので す。「王様」は紙でできた王冠をかぶり、みんなから祝福を受けます。 その幸運は1年間続くとされます。フェ-ブは世界中にコレクタ-が 大勢いるほど魅力的で、種類も豊富です。手作業で彩色される芸術 性の高い人形やミニ食器、アニメのキャラクタ-など、お年寄りから子 どもまで喜ばれる、かわいらしい宝物です。私も8年間で240種類を 集めました。最近は道内のパン屋さん、ケ-キ屋さんでも見かけるよ うになったガレット・デ・ロワ。フェ-ブを当てて王様、王女様になって みませんか?