あしたはきっといい日

楽しかったこと、気になったことをつれづれに書いていきます。

見えない誰かと

2007-03-18 22:27:43 | つれづれ
先延ばしにしていると気持ちが薄まってしまうので…

先週、瀬尾まいこさんのエッセイ集「見えない誰かと」を読んだ。
映画「幸福な食卓」の影響がまだ心の中に残っていて、原作本を読んでますます、こんな作品を生み出す彼女のことを知りたいと思ったからだ。

学校というのはさまざまな出会いの場だと、改めて思う。でも、当時の僕はそんなことをちっとも考えていなかったなあ
教師である彼女が、赴任した学校でのさまざまな生徒や先生、親御さんたちとの出会いを綴った言葉に、彼女の人を見る視線のやさしさを感じる。
「学級崩壊」などという物騒な言葉がはびこる前から、学校というのは人によっては怖いところだと思うが、彼女自身怖い思いをしているだろう。けれども、次から次に部品を運んでくるベルトコンベアからは逃げても、彼女は人から逃げようとはしていない。そして、そういう彼女の芯を本能的に察知するかのように、周りの人も彼女に寄り添い、彼女を支えているようだ。

「幸福な食卓」には、心の奥にじんわりと染みてくるセリフがちりばめられていたが、その一つに「凄いだろ。気付かないところで中原っていろいろ守られているってこと」というのがあるが、彼女も多くの人たちに支えられているのだろう。そして、それは彼女自身も多くの人たちを支えているからに違いない。

特に印象的だったセリフをもう一つ、これは原作本を読んで確認したのだが、「他人じゃないと救えないものが直ちゃんにはある。きっと、同じように私にも」というセリフだ。
先日参加したセミナーで、同じグループになった人が「うまくいっている組織は、それを壊さなければその先に行けない」といったことを言っていた。
家族じゃなきゃ出来ないこともあるし、家族だからこそ出来ないこともある。今の僕に必要なのも、まさに「他人」である。

この前の記事で書いた「他人と向き合うことは、自分と向き合うこと」という言葉にインスパイアされたのも、このセリフが頭の中で鼓動していたからだろうか。

ずっと閉じていた心の眼を、いや、開いていたけど真面目に正視しようとしていなかった心そのものを変えていこう。その先にはきっと、今は見えていない誰かがいるはずだから…
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向き合う…

2007-03-18 21:58:31 | つれづれ
帰宅後、昨日修理できなかったDVDレコーダーのHDに残っていた、「“虞美人草”殺人事件 漱石 百年の恋物語」という番組を観ていた。

以前も書いただろうか、僕は夏目漱石の本を読んだことがない。正確に言うと、教科書に出てきた作品の一部と、読もうとして挫折した「こころ」以外は…
昨年夏、昼に放送されていたドラマ「我輩は主婦である」で、彼に興味を持ったのだが、だからと言ってその後彼の作品を読んだりしたことはなかった。

そんな時、NHKの予告でこの番組を知り、時間があったら観よう程度に録っておいた。
東大教授の小森陽一氏をはじめ6名が本郷の旅館に集まり、漱石の「虞美人草」という作品についてディスカッションを進める、そこに黒谷友香さんや長塚圭史さんらによる朗読劇が加わるという内容で、不思議な魅力にすっかり見入ってしまった。

彼の作品に対して何の知識もない僕だが、ディスカッションの中で交わされるさまざまな意見や切り口に、いろいろと考えさせられた。
中でも、終わりのほうで心理学者の小倉千加子氏が語った「他人と向き合うことは、自分と向き合うこと」という言葉が、心に引っかかった。それは、6人の参加者の中に一般の人として参加していた、レコード会社に勤務する女性も言っていたが…

傷付くのを恐れて他者と向き合おうとしていなかった自分。そうすることで自分自身も見えなくなっていたんだということに、改めて気付かされた。
そのことを恐れずに、いや恐れを持ちながら、そこから逃げることなく他者と、そして自分と向き合うことが出来るだろうか? いや、向き合わなければ…

…と、続いて先日から書きたいと思っていたことにつなげようと思ったのだが、項を改めよう
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探し物は…

2007-03-18 18:56:38 | つれづれ
午後、春を探しに自転車で出かけた。
けれども、なかなか春は見つからない。それどころか、冷たい強風の中を走るのは辛い…

そんなこんなで、浅草にたどり着いた。

人々の賑わいは春を感じさせる…ような決定的なものはなかった。少し奥まったところに飾られた造花の桜は、かえって寒々しいような気もした…
相変わらず大勢の人でにぎわう通りをゆっくりとすり抜けると、花やしき近くの飲み屋街に出た。ここからしばらく自転車を手で押しながら歩いていたのだが、寒風にあたった身には、ぐつぐつ言いながら湯気を立てる煮込みに手が出そうになる…
当然ながら煮込みだけで済む筈がなく、たとえ自転車でも運転中なので諦める。

浅草を諦め、次は根岸へ。日差しは暖かいのだが、それを上回る風の冷たさは、頭の芯に堪える
仏前に供えるための菓子を買うため、和菓子屋に立ち寄った。
お彼岸だからおはぎと、春だから桜もちを買った。
それと…何となく気になったカレーどら焼も…

結局、春はまだということかな…と思いつつ走っていたその時、公園に花開く桜を見つけた。

これが初めてではないのだけれど、何となく嬉しい発見だった

とはいえ、帰るとどうも頭痛がする。今日は早く寝ないとダメだ!
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