電車に乗り込むとすぐに、ムッとした空気に包まれた。それも、ターミナル駅に着いてからは大勢乗り込む乗客のために強められた冷房のおかげで軽減された。
昨夜の『Mother』が今も頭の中を巡っている。現実なら目を背けたり、見ない振りをしたり、「かわいそう」という言葉を連発しつつ何もしなかったりだろう。たぶん僕自身も。このドラマも、奈緒の気持ちや行動に同意を求めているのではなく、継美によって奈緒の心に起きた波紋が、静かに、時に激しく彼らと周囲の人々の心を揺らしていく様を、淡々と描いている。激しいシーンもあるが、それらは全て彼らの心の揺れとシンクロしている。そしてその揺れは見ている僕らの心にも共振を起こしている。
継美が学校に行く前、書き取り帳を忘れたことを話しているシーンは、奈緒にノートを見てほしいという気持ちを描いているのかと思ったが、そのノートに室蘭への帰り道を辿り書いていたなんて。「赤ちゃんポストに入りたい」と言っていた彼女が、辛い日々があった場所に帰ろうと思った心を思うと、簡単に言葉に表せないけど、切ない。
継美が奈緒に宛てた手紙に書き連ねたエピソードは、僕らが普段何気なく行っていることだが、彼女にとってそれは、「好きなものノート」に書き連ねたいことだったのだろう。涙を湛えながらも小さな手で懸命に鉛筆を握り手紙を書く彼女の姿に、僕の心の堤防は呆気なく破れた。
駿輔の「おもしろくなってきた」というセリフの「おもしろく」を文字通りに取らずとも、これからの展開に強い関心を抱いている。単純なハッピーエンドも、単純なバッドエンドも、そしてその中間なんてことも、恐らくきっとないだろう。どんな風にそれを見せてくれるのか、最終回までゆっくりと待とう。
昨夜の『Mother』が今も頭の中を巡っている。現実なら目を背けたり、見ない振りをしたり、「かわいそう」という言葉を連発しつつ何もしなかったりだろう。たぶん僕自身も。このドラマも、奈緒の気持ちや行動に同意を求めているのではなく、継美によって奈緒の心に起きた波紋が、静かに、時に激しく彼らと周囲の人々の心を揺らしていく様を、淡々と描いている。激しいシーンもあるが、それらは全て彼らの心の揺れとシンクロしている。そしてその揺れは見ている僕らの心にも共振を起こしている。
継美が学校に行く前、書き取り帳を忘れたことを話しているシーンは、奈緒にノートを見てほしいという気持ちを描いているのかと思ったが、そのノートに室蘭への帰り道を辿り書いていたなんて。「赤ちゃんポストに入りたい」と言っていた彼女が、辛い日々があった場所に帰ろうと思った心を思うと、簡単に言葉に表せないけど、切ない。
継美が奈緒に宛てた手紙に書き連ねたエピソードは、僕らが普段何気なく行っていることだが、彼女にとってそれは、「好きなものノート」に書き連ねたいことだったのだろう。涙を湛えながらも小さな手で懸命に鉛筆を握り手紙を書く彼女の姿に、僕の心の堤防は呆気なく破れた。
駿輔の「おもしろくなってきた」というセリフの「おもしろく」を文字通りに取らずとも、これからの展開に強い関心を抱いている。単純なハッピーエンドも、単純なバッドエンドも、そしてその中間なんてことも、恐らくきっとないだろう。どんな風にそれを見せてくれるのか、最終回までゆっくりと待とう。