あしたはきっといい日

楽しかったこと、気になったことをつれづれに書いていきます。

太陽は動かない

2012-05-01 21:22:56 | 本を読む
毎年連休前には本をまとめ買いするのだが、このGWには一冊しか買わなかった。それ以前に買った本が開かれもせずに積まれているということもその理由だが、連休の後半に予定を入れたため、量を控えた。いや、いついくかは決めていない旅行用のガイドブックも一冊買ったが、これは「読む本」ではない。

で、その一冊が吉田修一さん『太陽は動かない』だ。彼の作品と言えば『悪人』とすぐに連想する人が多いと思うが、その後に書かれた『横道世之介』や『平成猿蟹合戦図』も面白く、またそれ以前の作品も文庫化されたものなどを楽しんでいる。

さて、この作品は単純に言うと「スパイ小説」だ。帯にはストレートに「スパイ大作戦。」の文字がある。そんな小説だから、詳しい中身に触れるのは野暮なので、ちょっと引いたところから感想を…

さまざまな場面、さまざまな人物が登場する。それは、吉田さんのこれまでの作品にも通じる。初めのうちは彼らを点としてしか認識できないが、読み進めて行くうちに線になり、そして面となっていく。ホーチミン・シティ(サイゴン)から始まる物語は、上海、天津、香港、シンガポールといったアジアの都市が登場する。そのページからは各都市が持つ熱気が立ち上がってくるようだった。『あの空の下で』(こちらもおススメ)という本を読んだ時にも感じたのだが、吉田さんはアジアが好きなんだなって。この本を読んだ時には僕はまだ海外は想像の先にしかなかったが、昨年末に中国を訪れてみてからは、そのエネルギッシュさに魅力を感じるようになった。

主人公たちはスーパーマン的な能力を発揮して行くが、それに対し「現実的でない」などと言うのもやはり野暮である。この作品はエンタテインメントだ。

そして、物語の端々に…特に3つのシーンに吉田さんの優しさを感じた。悪を描こうとすれば凄惨な死を描くことが思い浮かぶが、彼は敢えてそれをしなかったのだろうと思う。一方、ある人の死が突然描かれていた時、微かにその先に何が描かれるのかを想像した。もう一つは、読んで感じてほしい。まっすぐな心を持った人物が登場するのは、吉田さんなりの演出だと思う。もちろん、暴力的なシーンもふんだんにあり、また、007シリーズでお約束(?)のエロティックなシーンも織り込まれている。

もしかしたら、暑い夜に徹夜で読むのがいいのかもしれないが、それまで楽しみを取っておくことはない。ただ、嵌ったら夜通しノンストップでということになるかも… 上質なアクションサスペンス映画を観終わったような満足感に浸りながら本を閉じた。

そう、『横道世之介』も映画化が進んでいるそうだ。来年の公開を楽しみに待とう。そして、吉田さんの次回作も楽しみだ。
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4月30日(月)のつぶやき

2012-05-01 02:31:46 | つぶやき
18:58 from Twitter for Android
今日はほぼ一日、部屋の片付けをしていた。昨日から始めたのだが、なかなか進まなかった。平日だったらあれこれ済ませておきたいことがあったのだが、まあ、それは明日と明後日にまわして。。何だかんだで今日で4月も終わり。まあ、「5月は5月の風が吹く」なんて気持ちでいこうか…

19:56 from Twitter for Android
NHK『にっぽん紀行』は、北海道・新得高校の、部員一人の野球部とラグビー部の部員を紹介している。これからいろいろあるだろうけど、彼らの笑顔に明日の光を見たい。

20:18 from Twitter for Android
そうですね! RT @trumpers: 夏過ぎた彼らをまた見てみたい。 RT @Kozy2inMarchen: NHK『にっぽん紀行』は、北海道・新得高校の、部員一人の野球部とラグビー部の部員を紹介している。これからいろいろあるだろうけど、彼らの笑顔に明日の光を見たい。

20:53 from Twitter for Android
昨日のバス事故はどうしたら防げたのだろう。ITS(高度道路交通システム)の研究は進んでいるのだろうか。新東名には路面に車両誘導装置が埋め込まれているという噂を聞いたことがあるが、レーンキープ装着や車間が縮まるとブレーキがかかる装置など、乗用車で実現しているものは使えないのかな。

20:54 from Twitter for Android
例えば、意識的にステアリングに設置したスイッチを押さないと(押しっぱなしはダメ)運転手にアラートを出すとともに、ハザードを点けて燃料供給が止まり、徐々に減速するような仕組みはどうだろう。安全を人に依存しすぎるのには限界がある。

21:09 from Twitter for Android
値段が安い分所要時間を伸ばし、その時間を途中休憩に充てるとか… でも、仮眠後も眠気は残る。やはり、交代要員を確保できる価格設定が求められるだろう。それと、昨今の石油価格高騰も価格に転嫁できない事情もあるかもしれない。安全を確保するためにバス運賃にもサーチャージが必要かも。

21:18 from Twitter for Android
とはいえ、規制緩和が観光需要を高めているという点も無視できない。論点が外れるが、夜行列車の運行会社とかできないだろうか。運転などはJRに委託して、その会社はチケット販売や列車内サービスを行う。安く行けるものもあれば、超豪華なサービスもある… そんな規制緩和は考えられないか。。

by Kozy2inMarchen on Twitter
コメント
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