先週末から…でもないが、少し落ち込んでいた。そんな時、誰かに肩の荷を少しでも降ろしてもらえたらいいなあと思いつつ、一人で歩いていくしかない。心温まる本でもあればいいかなって思ったりしながら。そう、瀬尾まいこさんの本なんかいい。そんな風に思いながらネットで検索したのは木曜日だろうか。先月末に出たばかりのようで、風を感じたのかなって思った。そして「この作品は書き下ろしです。」の一言に心が躍った。とはいえ、連載を読んでいる訳ではないけど。
『あと少し、もう少し』は、山深い小さな町の中学校を舞台に、駅伝大会を目指す6人の生徒と新任の顧問が繰り広げるドラマだ。駅伝大会当日の朝を切り取った冒頭部分から始まり、6人の生徒を一章ごとに描いていくその流れに、まるで本当の駅伝大会を見ているような気持ちになった。生徒たち一人ひとりが持つ背景や、仲間との関係が細やかに描かれ、その先に次の走者が待っている。
そして、彼らをやわらかく繋ぐのが、前の顧問が他校に移ったのに伴い新たに顧問となった美術教師の上原。彼女は陸上競技についてど素人で、部員たちを不安にさせた。でも、彼女は彼女なりに活躍し、生徒たちを導いていく。瀬尾さんの作品には毎回突き抜けた人が出てくるが、今回は上原という先生がそれだった。もしかしたら、瀬尾さん自身に重なるのかな…なんて思ったりもしたけど。
終盤に「…みんなの気持ちを見せてあげる」という言葉があった。そして、その言葉通りにみんなの気持ちが綴られ、そこに差し掛かると僕から水分が幾分か失われた。でも、読み終わった後の清々しさは堪らない。瀬尾さんの本を読むと毎回思うが、堪らない。
秋風が吹く陽だまりの中で読んでみたら、きっともっとその世界に引き込まれるだろうな。まあ、僕はすぐに読んでしまったので、次回作が出るまで辛いことも乗り越え走り抜こう。
『あと少し、もう少し』は、山深い小さな町の中学校を舞台に、駅伝大会を目指す6人の生徒と新任の顧問が繰り広げるドラマだ。駅伝大会当日の朝を切り取った冒頭部分から始まり、6人の生徒を一章ごとに描いていくその流れに、まるで本当の駅伝大会を見ているような気持ちになった。生徒たち一人ひとりが持つ背景や、仲間との関係が細やかに描かれ、その先に次の走者が待っている。
そして、彼らをやわらかく繋ぐのが、前の顧問が他校に移ったのに伴い新たに顧問となった美術教師の上原。彼女は陸上競技についてど素人で、部員たちを不安にさせた。でも、彼女は彼女なりに活躍し、生徒たちを導いていく。瀬尾さんの作品には毎回突き抜けた人が出てくるが、今回は上原という先生がそれだった。もしかしたら、瀬尾さん自身に重なるのかな…なんて思ったりもしたけど。
終盤に「…みんなの気持ちを見せてあげる」という言葉があった。そして、その言葉通りにみんなの気持ちが綴られ、そこに差し掛かると僕から水分が幾分か失われた。でも、読み終わった後の清々しさは堪らない。瀬尾さんの本を読むと毎回思うが、堪らない。
秋風が吹く陽だまりの中で読んでみたら、きっともっとその世界に引き込まれるだろうな。まあ、僕はすぐに読んでしまったので、次回作が出るまで辛いことも乗り越え走り抜こう。