笹本 稜平 著 「天空への回廊」を読みました。
エベレスト山頂近くにアメリカの人工衛星が墜落する。
雪崩に襲われた登山家の真木郷司は九死に一生を得るが、親友のフランス人が行方不明に。
真木は、親友の捜索を兼ねて衛星回収作戦に参加する。
ところが、そこには全世界を震撼させる、とんでもない秘密が隠されていた。
8000メートルを超える高地で繰り広げられる壮絶な死闘―。
笹本 稜平の作品を読むのはこれで3冊目です。
1冊目の「時の渚」は泣かせるハードボイルド小説。
2冊目の「太平洋の薔薇」はテロリストの野望に命を懸け立ち向かうスケールの大きな海洋冒険小説。
そして本作は世界最高峰のエベレストを舞台に繰り広げられる、テロリストとの戦いを描いた山岳冒険小説です。
標高8000メートルという人間が生きているのがやっとの世界が舞台。
墜落した人口衛星をめぐり、様々な陰謀が繰り広げられる。
そんな中で主人公の真木郷司は岸壁から落ちるは、雪崩に巻き込まれるは、銃で狙撃されるは、ホワイトアウトに巻き込まれ、足を骨折し、凍傷になり、食料はつき、そして傷つきながらも8000mの雪稜を這いずり回って己に定められた試練に立ち向かう。
その超人的な姿はまるでヒマラヤ版ダイハード!
過酷な状況での死闘は、読者を物語の中へ没頭させます。
笹本稜平の作品をもっと読んでみたくなりました。