万国時事周覧

世界中で起こっている様々な出来事について、政治学および統治学を研究する学者の視点から、寸評を書いています。

北朝鮮の”衛星打ち上げ”―隠すより現る

2009年03月27日 15時49分41秒 | 国際政治
「衛星打ち上げ」でも安保理決議違反…英も日米韓に同調(読売新聞) - goo ニュース
 ”隠すより現る”ということわざがあります。これは、秘密や隠し事とは、隠そうとすればするほどに周囲から怪しまれて、かえって真実を現わしてしまう、という意味です。北朝鮮の様子を見てみますと、このことわざが思い起こされるのです。

 北朝鮮は、ミサイル実験を強行するらしく、既に、発射台には「テポドン2号」が設置されていると報じられています。しかも、ミサイルの先端はカーテンのような覆いで隠されており、北朝鮮が主張するように、実際に人工衛星が搭載されているのか、視覚で確認することができないそうです。ここから、少なくとも一つの事実を読み取ることができます。それは、北朝鮮は、国際社会を欺く意図をもっていることです。もし、人工衛星を打ち上げるつもりであるならば、ミサイルの先端を隠す必要は全くないからです。たとえ本当に衛星を搭載していたとしても、この行為は極めて不自然であり、北朝鮮は、自らが国際社会を騙す国家であることを証明したようなものです。

 北朝鮮は、隠せば隠すほど、自らの信頼性が失われてゆくことに気付いていないようです。 

 よろしければ、クリックをお願い申し上げます。

 にほんブログ村 政治ブログへ
にほんブログ村
コメント (26)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする