万国時事周覧

世界中で起こっている様々な出来事について、政治学および統治学を研究する学者の視点から、寸評を書いています。

麻生首相は頑固一徹だった

2009年03月03日 15時13分46秒 | 日本政治
全閣僚、給付金受け取りへ 閣議後に申し合わせ(共同通信) - goo ニュース
 マスコミは、給付金受け取りについて、麻生首相が、”受け取る””受け取らない”と、発言を二転三転させたことを取り上げて、しきりに首相の迷走ぶりを批判しているようです。しかしながら、給付金政策については、頑固一徹、一度もぶれなかったのではないでしょうか。

 世論の7割以上が給付金政策については反対しておりましたので、むしろ、世論の動向を踏まえて、給付金政策について、”止めるべきか””止めないべきか”と迷っていただきたかったとも思うのです。給付金受け取りについての首相の判断は、あくまでも個人の問題ですので、政治や政策とはあまり関係がないからです。見るべきは政策への態度であり、特に、世論の多数が反対する政策については、必ずしも頑固な態度は望ましいものではなく、経済状況や世論に的確に応えることを優先すれば、良い意味での柔軟性こそ必要であったのかもしれません。

 麻生首相の優柔不断ぶりばかりが強調されているようですが、むしろ、政策決定において柔軟性を欠いたことの方を残念に思うのです。

 よろしければ、クリックをお願い申し上げます。

にほんブログ村 政治ブログへ
にほんブログ村

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする