報道によりますと、民主党政権は、B型肝炎訴訟について札幌地裁が示した和解案を受け入れる方針を示しているようです。厚労省の試算によりますと、3兆円を越える財源を要するそうなのですが、この訴訟には、”悪魔の証明”があると思うのです。
和解案では、ウィルスの感染原因を、昭和63年まで行われてきた予防接種での注射器の針の使い回しとし、国側に違法行為はないものの、国に和解金の支払いを求めると言うものです。個人を対象に巨額の和解金が支払われますので、事実上、国家賠償に近い形の解決となります。和解金は、国民負担ですので、この点にも疑問あるのですが、さらに、おかしな点は、予防接種の証明は要らない、というものです。つまり、B型肝炎を発症しているか、そのキャリアーであれば、誰でも申請できるということになります(陳述だけでよい…)。原告側や肝炎患者にとりましては、記録が残っているとは限りませんので、自ら予防接種で感染したことの証明は、確かに困難です。ですから、証明なく、全ての患者やキャリアーを救済せよ、ということなのでしょう。しかしながら、政府や第三者にとりましても、救済対象者が本当に予防接種で感染したのかどうかを立証することはほとんど不可能なことです。潜伏期間がある病気の場合には、感染時期を特定することも簡単でははないのですから(実際には、昭和63年以降に感染したとしても、救済対象となる可能性が…)。
”悪魔の証明”となる訴訟の扱いは、要注意です。救済を求める人々の中には、和解金を狙う”悪魔”が混じってしまうかもしれないからです。和解金の支払いが国民負担であることを考えますと、この種の訴訟は、原点に返って再考すべきと思うのです。
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和解案では、ウィルスの感染原因を、昭和63年まで行われてきた予防接種での注射器の針の使い回しとし、国側に違法行為はないものの、国に和解金の支払いを求めると言うものです。個人を対象に巨額の和解金が支払われますので、事実上、国家賠償に近い形の解決となります。和解金は、国民負担ですので、この点にも疑問あるのですが、さらに、おかしな点は、予防接種の証明は要らない、というものです。つまり、B型肝炎を発症しているか、そのキャリアーであれば、誰でも申請できるということになります(陳述だけでよい…)。原告側や肝炎患者にとりましては、記録が残っているとは限りませんので、自ら予防接種で感染したことの証明は、確かに困難です。ですから、証明なく、全ての患者やキャリアーを救済せよ、ということなのでしょう。しかしながら、政府や第三者にとりましても、救済対象者が本当に予防接種で感染したのかどうかを立証することはほとんど不可能なことです。潜伏期間がある病気の場合には、感染時期を特定することも簡単でははないのですから(実際には、昭和63年以降に感染したとしても、救済対象となる可能性が…)。
”悪魔の証明”となる訴訟の扱いは、要注意です。救済を求める人々の中には、和解金を狙う”悪魔”が混じってしまうかもしれないからです。和解金の支払いが国民負担であることを考えますと、この種の訴訟は、原点に返って再考すべきと思うのです。
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