万国時事周覧

世界中で起こっている様々な出来事について、政治学および統治学を研究する学者の視点から、寸評を書いています。

原発再稼働―ストレス・テストを原子炉の建設時期順に実施しては

2011年11月12日 15時31分10秒 | その他
六重苦…産業界「早く」 止まらぬ空洞化(産経新聞) - goo ニュース
 日本国にのしかかる”六重苦”は、産業の空洞化を加速させ、早晩、深刻な雇用問題に直面しそうです。TPPの交渉参加に踏み出したことで、”六重苦”のうち、一つの”苦”は緩和できる見通しは立ったのですが、電力不足というもう一つの”苦”を取り除くために、原発のストレス・テストを時間差実施にしてはどうかと思うのです。

 もちろん、できる限り早い安全確認は言うまでもないことなのですが、地震発生のタイム・スパンを考えますと、一日を争って急ぐ程の緊急性があるわけではありません。1年を何期かに分け、それぞれの原発において、最も建設時期の古い原子炉から順番にテストを実施し、他の比較的新しく設置された安全性の高い原子炉については、時機をずらして後回しするのです。今後とも、運転停止状態となる原発が増えますので、電力不足とコスト高の問題は、さらに深刻化します。時間差実施にすれば、全原発の一斉停止による節電や制限措置を採らなくて済みますし、電力を安定供給することもできます。

 寒さが厳しくなる冬も迫っており、電力不足は産業のみならず、国民生活をも苦しめます。政府は、できる限り、国民と産業への負担を軽減する形で、ストレス・テストを実施すべきではないかと思うのです。

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