原キョウコ ダンスセラピーラボ

ダンスセラピーという手法を通して心身の解放をサポートし、心と身体と魂をつなぐことを目標に、研究を重ねている場です。

2023エナジーダンス合宿の感想その1(前編)

2023-10-25 | WS、合宿の感想
エナジーダンス合宿の感想をいただきました。
ちょっとしたレポートくらいのヴォリュームです。
読み応えがあります!

ご本人の許可をいただきましたので
こちらに前後編に分けて掲載します。
書いてくださったEさんはとても聡明で知的な方。
加えて素晴らしい感受性をお持ちの方です。
この文章のみずみずしさにやられました…

*****************以下前編

キョウコさん

すっかり時間が経ってしまってすみません。今日は10月25日。
帰ってきてからあっという間に10日経ってしまいました。
ずーーーっとふわふわと、いまだに眠くて眠くて、
でもやっとゆるりと地上に降りてきて、
ようやく表に浮かんできた言葉を書きました。
まとまりがないですが、まとまりがないままにお送りします。
あらためて、合宿に参加させていただき、
本当にどうもありがとうございました。
いろいろな写真や動画を見て驚愕しています。確かに楽しそうすぎる、
確かに笑いすぎている人がいますね。。。なんでしょうあれは。笑

アンケートの紙は写真でお送りします。が、
最後の「原キョウコさんへ」のところが入りきらないので、こちらに書きます。
メッセージというよりも、忘れたくないことを書き始めたら止まらなくなり、
結果、長いものをお送りしてしまうことになりました。
ちょっとニュアンスが違うところもきっとたくさんありますが、
そこはまた追ってお話を聴かせていただく楽しみとしておゆるしを。

いまの私の中に残っている言葉の中からまず10個を、数えてみました。

1.GO WITH THE FLOW 多少のことはぶっちぎってきてください!
2.まわりの都合や感情に合わせてきた自分の軸を取り戻す
3.Harmony って、コントロールするものじゃない
4.動きではなく、相手のバイブレーションと同調する
5「体感」することが、今回のテーマ
(※ここまで前編に掲載)
6.内側から湧き上がるものが、体を動かす
7.さわろうとしても届かない、世界世界世界
8.見つめ合うことが、愛
9,古い細胞を脱ぎ捨てて、立ち上がれ
10.日常に戻ることは絶望ではない

こうやって眺めるだけでもなんて豊かなんだろう…と、しみじみ感じています。
ありがとうございます。


自分はダンスなんてやったことないし、踊れないと思っていた。でも、9/25(注:青梅、砂浴場にてのWS)にキョウコさんに出会ったその日からまさに強烈な流れが突然やってきて、それに乗ったら新しい扉が開いてしまい、気づいたら、清里にいた。

それでも、ここにくるまでの間には、これまで身体中に染み込んでいる、半分あきらめたような「自分、まあこんなもんだわ」みたいな感覚が、「ダンス?そんなことしてどうするの?」と何度も引き止めてきた。その抵抗がふっ、と力を失ったのが、「1日目は遅れるかも…」と、うじうじ送ったメールの返事でキョウコさんにもらったこの言葉だった。

流れができてきたときはそれに乗る、という言葉がありますね。
GO WITH THE FLOW
都合がつきそうなら乗っちゃってください!

つ、つごう、つきます!!!!流れに、乗っちゃいます!
これで勢いづいたものの、さらに前日になってもまだスッキリ片付かない仕事と気持ちを抱えつつ、決意を込めて「間に合いそうです」と送ったメールに、最後のダメ押しでキョウコさんからお返事が届いた、この言葉。

お!時間通り行けそうでしょうか?
それを強くお祈りします!
この際ですから多少のことはぶっちぎってきて下さいww

この際!笑笑笑 ほんとそうだなー。これまでの人生、わりと表向きには常に注意深く感じよく過ごそうとしてきたため、この、ぶっちぎる!は、結婚と転職以外、これまでの自分の日常にはほぼないものだった。本当は、それ、大好きなんだけど。そうか。よし。私はこの流れとともにある。確かに多少のことはぶっちぎって大丈夫だ。そうハラがすわった。

そして当日。青い空と澄んだ空気に満ちた清里駅でキョウコさんの笑顔を見つけた時、本当にうれしかった。I made it!すでにそんな喜びに包まれていた感じ。
 


1. まわりの都合や感情に合わせてきた自分の軸を取り戻す

 

そして始まった合宿、夢か現実か、境目がわからなくなる青梅の川での感覚がすぐに蘇る。キョウコさんの最初のお話からもう嬉しくて走り出しそうだった。

【Opening Ceremony】
・シャーマニズムとは、天上と地下をつなぐパイプのようなもの
・時間と空間を超えたミドルワールドで、感覚をどこまで掘り起こせるか
・マインドに傾かない。感覚と感情を分け、感覚にFocusする
・時間と空間に気づきを入れていく。何に対して、どこが不快か、
 徹底して体を観察する
・まわりの都合や感情に合わせてきた自分の軸を取り戻す
・まわりで起きることや感情に巻き込まれない。自分を眺める

軸を取り戻す、パイプになる、感覚にFocusする。どれも体に響きわたった。どっぷり浸れるという喜びの予感。それから一人ずつシェアリングをしていき、自分がこの合宿で得たいこと、目標を話した。みんなの言葉を通してそこに現れる課題がどれも、その大きさや重さは違っても自分の課題と通じるものがあることにまずちょっとびっくりする。使っている言葉の成分とか組成とかゴツさとか速度が好みというか、さらさらと上手に言葉を発する人がいないことに安心した。
みんな一通り話してみたら、「機能不全」「母との関係」が多く語られている。なんとなくテーマが浮かんできたわね、と、キョウコさん。降りてきたものが一言、伝えられる。「『母よ、あなたは』でしょう」。

――うえぇ。自分を振り返ると、そこにはできればあまり戻りたくない。という意味で私にとってもテーマなのだと思う。でも、もう散々扱った気もしていて、もうそこに時間と意識を使いたくない気持ちの方が強い。なので、あえてそこにはとどまらず、その不快さを自覚した上で、次に見えてくるもののほうに行きたい、行こうと思った。

背負うつもりはなくても結果的に、長女として期待にこたえ、家族の調和に気を遣い、やりたいことがある人を優先してきた感覚。妹弟はいても、あなただけが頼り、と繰り返しいわれた言葉。わかってるよ、大丈夫、頼りにしてください。その親を安心させることを最優先にした返事。言葉の背景にあったいろいろな思いやできごとをもっと聴く機会もあったと思うが、息を止めて役割に徹した分、あまり聴けなかったし、その余裕もなかった。


ともかく、2年半前の両親の死によってその役割から解放され、恩義と愛はもちろん思い切り感じつつ、自分の人生がやっと始まるという感覚で、30年以上勤めた会社をやめ、新たな気持ちでこの2年半を過ごしてきた。でも、結局何かが満たされないままでいる。そこを満たしたいという思いが、青梅で溢れ出し、そこで思いきり体とか感覚が満たされ、これが満たされるということか、という体験を得たばっかりに、またそこに向かいたい、もっと味わいたい気持ちがどうにもとまらなくなっている。

そんな思いが体の中にあふれていたけれど、最初のシェアリングでは、ただただその場にいる、FLOWの中にある自分のことが面白すぎて、とにかくここで見えてくるものを体験したい、味わいたい、という話をしたと思う。それで十分だし、それだけがしたかった。


3.Harmony って、コントロールするものじゃないのよ

そこから、「妖怪のワーク」。私がスケッチブックにクレヨンで描いたのは「妖怪カンジイイコちゃん」。笑顔でいろんな花を腕いっぱいに抱え、求められるままに人にあげている、けれど脚はなく、顔の色も、花の色も薄い。絵を見ていた他のメンバーから、思いがけない指摘をもらった。
「その緑色の渦巻きは何ですか?」「うんうん、そこだけ力強い」。
おなかのあたりに描いた、赤い花びらがついたデイジーみたいな小さな花。確かにその中心部分だけがはっきりぐるぐると渦を巻いていて、力強い感じ。
そのあと、2人1組になって、この自分の妖怪になり、描いたうちのどれか1つの要素で動いてみましょう。というワークに発展した。

最初は、うずまきになってぐるぐる回っていた。われながらぎこちないし、自分の力で回ろうとしているからあまりうまく回れない。ぐるぐるまわっていたら、目も回ってくる。こんな感じかな~。と思いながら回っていたら、急にペアのパートナーになったJさんがぐるんっ、と私の体を回した。そのとたんに、速度と勢いが加わり、何か他のものが私を回しているような、ひとりでに回転が止まらない感じになった。それまで自分を止めていたものが外されて、思い切り激しく回転している。気持ちいいーーーーーー!

回り続けたら、すっかり満足して、心地よく疲れてきて、そのまま倒れてしまった。仰向
けに倒れたら、気持ちよくて笑ってしまった。
それをみていたJさんが、私の丹田のあたりに手を置いた。
身体中に心地よさが広がった……なんだろうこの感じ。あったかいものが流れ込んでくると同時に、自分の存在とか体感が、外に大きくひろがっていって、Jさんの手を通して循環し始めた感じ。ありがとう。

そのまま次はJさんのワークに加わった。「妖怪アイサレタイーノちゃん」が、こちらをニコニコみながらぴょんぴょん動く様子がとても可愛かった。ちょっとつっついてみたり、転がしてみたり、じゃれてみたりした。やがてじゅんさんは疲れて、ころんと横になった。私も手を置きたくなった。でも、どこに置いたらいいかなー。おなかかな、せなかかな、肩かな。「どこに手を置いていいかいま迷ってる」。そう言ったあと、頭に手を置いたら、じゅんさんの目からぽろぽろと涙が出てきた。止まらなかった。よくわからなかったけど、愛しいなあと感じた。

そのあと、今回の合宿テーマとなるエンジェルカードを一人1枚ずつ引いていく。
エンジェルカードかー、私には美しすぎると思って、使ったことがなかった。
あらわれた言葉は、「Harmony」。

うえーーーー。だから、もういいよ、ハーモニーは。いろんなところで、もうそれやってきたし。そんなうんざりした気持ちが瞬間湧き上がった。感想を聞かれたので、そのまま言った。するとキョウコさんが、「ハーモニーはね、自分でコントロールするものじゃなくて、響き合うもの。そこだね」と、ニヤリ。

そのあと、合宿全体のテーマを引くと、「Synthesis」=統合、と出た。
私たちは何を統合するんだろうか。

・からだとつながる。頭で考えていても答えは出ない
・からだをゆるめること。ゆるめるには、ゆるす必要がある。

午後のワークが終わって夕食に向かうときに、Jさんが私にこう言った。
「ハーモニーって、頭で考えなくても、さっき私が手を置いたときに感じた感覚、なんじゃないかな?」
――なるほど。確かにそうだ。言葉じゃない。ハーモニーという言葉についての私の抵抗感をよそに、そう言われた私の体はとても喜びと安心を感じていた。そうか、そういうことなのかも。ここでスイッチが、さらに体寄りに切り替わった。

4.動きではなく、相手のバイブレーションと同調する

夕食の後は、体をゆるめるための、脱力のワーク。このへんから体の感覚に集中し始めて、そっちが優先になり、順番とか感覚があやしくなり、意識も記憶も定かでなくなってくる。なにやってたっけ。体の記憶をたどってみる。

たしか、背中合わせで、頭の力を抜き、お互いに委ねてゆっくりと体が向かう方向に委ねていった。この時一緒だったのは、Yさん。うまく肩の高さが合わないのか、たぶん私が気を遣っているからか、最初はちょっと力が抜けない感じ。でもだんだんと、お互いに預け合い、体が液状化し、ドロドロにとけていった。

それから、お互いの背中や体をゆっくりと手をかざしながら、体の上をすべらせていく。手を当てる方も当てられる方も、なんとなくピリピリして気持ちいい。ふーっと息が抜けて、からだがゆるんでくる。からだがゆるむと、ゆらぎが生まれる。ゆらぎがうまれると、体の重心が動いていく。その移動に任せて動いていく……。

・踊りは、体の重心を変えることによって発生する

お。体のいうままにしていたら、体が動き始めた。

この時だったか、もう少し後だったか、「ひじのワーク」もいろいろやった気がする。
ひじを持ち上げて落とす。力が入っていると、相手に持ち上げられた時に自分で一緒に上げてしまい、手を離されても腕が上がったままなので、すぐにわかる。
「ほら、気を遣ってる」。と、キョウコさんに笑われた。
ひじを温める。ひじをあたためると、ひじから力が抜けてきて、背中に意識が生まれる。自分に背中があることが意識された。新鮮だ。

背骨もほぐしていく。背骨が柔らかくなると、頭じゃなくて背中で存在することができるようになる。踊りって、背中で踊るんだそうだ。背中で踊る、背中で動く。背骨にスペースがあり、ドームがあり、そこから私たちそれぞれのバイブレーションがうまれる。
ほぐしあったり、感じ合ったりしているうちに、だんだん、動きが生まれてきた。

・相手の動きや体ではなく、相手のバイブレーションと同調して。

動いていたら、そういう言葉が聞こえてきた。これがものすごく身体中に響き渡った。人に合わせなくていい。その場にあるバイブレーションに合わせていけばいい。それって、ものすごく画期的なことだ。それならできそうな気がした。頭で考えたり、コントロールしようとしたりしなくていいから。

そして、もはや自分と周囲の境目がなくなった頃に始まったのが、
「スワイショウ+グラウンディング+30wからはじまる光のガードのワーク」。
自分の足の裏が感じられるようになったら、自分の内側、胸と丹田に電球があり、それが30wから始まって、だんだんその発光が強くなっていくイメージを広げていく。体の内側が光でいっぱいになっていく。ふあーー、きもちいい。

光のガードがあると、安心して光になり切ることができる感じがした。こわいものなし、そのままで生きられるようになる、まわりが気にならなくなる、自分の状態に集中するから。そんな意識だけが流れ込んできた。なんだかとにかくひたすら安心して、自然にいられる感じがした。


5.「体感」することが、今回のテーマね




2日目の朝。散歩に出ると、空には大きな羽根が広がっていた。いい感じだ。
まず最初はウォームアップ的に、ピアノのまわりに集まり、マギーさんの演奏に合わせて、声の高さに合わせて3パートに分かれ、「ハレルヤ」の2つのメロディを歌う。一番低いパート。最初はメロディを間違えないようにしよう、みたいなほうに気持ちがいっていたが、だんだんと互いの声が聴こえてきて、響き合うのが面白くなり、気づけば自分も声がすごく出るようになり、そこに気持ち良い音の場ができていた。ずーっとうたっていられそう。
なるほど、これもハーモニーだわ……。

https://www.youtube.com/watch?v=LRP8d7hhpoQ
(注:この曲です)

うっとりしているうち、始まったのは「水のJourney」のワークだった。
ここからさらに記憶が薄れていく……あれは何分ぐらいなんだろうか、
とにかく、キョウコさんのメディスンドラムの響きに合わせて、
1滴の水から始まるあらゆる水を体験する。
1滴の水が川に落ち、山を走り谷を砕き野を横切り畑をうるおし(ってこうしてみると本当に歌の通りなんだなー)やがて海に注ぎ込み、蒸発して雲となり、
雨になってまた地上に戻り、しみこみ、やがてまた1滴の水となる……その循環をイメージしていく。そのあと、それをまた絵に描いていく、という説明を受けて、思い思いに横になる。


この、勝手に浮かんでくるイメージになりきることがまた本当に面白かった。
1滴の自分が川に落ちてからの気持ちよさ、海に流れ込んでからの重苦しい、うねりに巻き込まれた感じ、そこから急に水蒸気となった途端に解放されて、自由自在に雲となって空を駆け回り……と思ったらここで急に地球がばーーーんと目の前に現れて、そこから急に地上の焚き火…インディアンとして火を守っていた。なぜ水のワークなのに火なんだろう。。。パチパチと大きく揺らぐ炎をしばらく見守っていると、じゅわっと汗をかいている。そうか、私は水でもある。そこからまた急に1滴の水へと戻っていく。不思議な循環。でも、その想定外の体感を得ること、感じることも大事だったのかもしれない。「体感することが、今回のテーマね」。そういう言葉ももらっていた。





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