今日、少しだけ帰りが遅くなりました。しっかりお仕事したはずですけど、何だか自分としては落ち着いてやれたという感じはありませんでした。
あれをしろ。これはこういう風にすればいい。みんなでこんな風にやっています。なんて言われながら、次から次とやってくる問題に対応しました。慣れてきましたが、落ち着いて「これは」というのをやらないと、達成感がないなあ。
でも、それは他人から見ると実につまらないことで、そんなことにこだわっているのかと一蹴されてしまう。つまらない仕事が好きで、大切な仕事はイマイチ好きではないなんて、私って、ひねくれ者というのか、へそ曲がりというのか、そういう生き物です。それぞ、私の真骨頂なんです。
夕方の電車が撮れるところを探しに行きました。時間はそんなにありません。日が沈んだら、もうおしまいです。光のあるうちに光を探す、もうずっと私の追いかけているテーマです。
簡単にはつかまりませんし、窓越しの夕日をつかまえたかったんです。
電車に近づいてみたら、何やら人の姿が浮かんでいます。まさか、この人は誰、というところまではわからないけれど、何だか生々しい。もっと遠くから人の姿を見ていたかったのに、その方が楽なのに、少し寄り過ぎました。
とはいうものの、電車と道ばただから、話し声は聞こえません。何か相談されても、一瞬で過ぎ去っていくから、私にはそれに応えることができません。何とも中途半端で、姿だけがリアル。
この二両編成の電車は各停だったらしくて、近所の駅に止まり、次から次とお客さんが降りてきました。まさに、遠くの現実だったのに、すぐそばまでやって来てしまった。
もちろん、みんな私になんて興味はないから、私はぼんやり立ったままです。そんな風にして時間は過ぎていきました。夕方のほんのわずかな時間だったでしょう。
そして、狙い通り、夕空に浮かぶ電線みたいなのも撮りました。電車は来ないから、もう諦めてしまった。
今日という日が終わり、明日につながっていく。久しぶりに晴れたお天気は明日も続くということです。あさってはすぐに雨になるという話です。
春に三日の晴れなし、二日でおしまい。まあ、いいや、今日見た夕暮れを少しでも胸に刻んで行きます。
