先週見に行った「関根正二展」生誕120年、没後100年の展示でした。
先週、踏ん切りがつかなくて、図録を買えませんでしたが、今日は図録を買うのと、もう一度絵を見るのとで、強い意志で飛び込みました。
奥さんは付いてこなくて、私一人でした。お客さんは、最終日だからそれなりに来ていて、みんな思い思いに見ていたようです。みんな静かに見ていた。
今日は、宗教的な感じの絵よりも、何気ないデッサンとか、彼の短い人生を感じられる何かを探していました。
先週気になった書簡などは、確かに気になるので、今晩ゆっくり見てみようと思います。自画像や、女の子、女性像など、人物を描いたものも、改めて見せてもらいました。
いろいろと、試行錯誤もしたかっただろうに、そんなことをする時間も与えられず、あっという間に体調を崩して、友だちに見守られながら、ちゃんとした恋もできないまま、彼はいなくなってしまいます。でも、彼はいくつかの作品は残したし、友だちは彼の手紙・ハガキをちゃんと保存しておいてくれた。彼の作品をもらった人も、しっかりと彼の思い出とともに作品を保存してくれて、亡くなってから100年も経つのに、今も彼の作品は、人々の心を通り過ぎて、何かを投げかけてくれます。
私は、2回見せてもらったし、これからも関根正二という人を、時には思い出していくことでしょう。福島に見に行ってもいいし、大原美術館に行く楽しみも増えました。
彼の手紙も、彼の年譜も、あれこれ見させてもらい、人生の勉強でもしましょう。
120歳なんだから、ものすごいオジイサンなんだけど、私よりも年少の人、という感じがしてならない。ものすごく若いのに、ほんの数年間だけ才能が爆発して、その時期の作品を私たちは今もこうして見せてもらっている、ということになるのでしょうか。
オジイチャンなのに、永遠の若者です。そして、私なんか話にならないくらい、若い時点でものすごく才能が爆発しているし、ものすごく惹かれるものがあります。
というわけで、図録をとうとう買いました。フトンに入って、付箋持って読む楽しみできましたね。ちゃんと読めるかな。それは、どうだか、わからないな。
★ 2月1日から、神奈川県立近代美術館・鎌倉分館に巡回するそうです。きっと関東の人たちも、見に行ってくださると思うけど、県立美術館所蔵の作品もたくさんあるので、三重県民としては何だか誇らしい感じです。