河口湖あたりにコンビニのローソンというのがあるそうです。ただやたら外国の人たちがものすごい勢いで押し寄せていたこの街で、たまたま見上げたら富士山があって、額縁の下枠のようにお店の構えがあった。たまたまだから、それを写真に撮り、SNSに上げた。
そうすると、われもわれもと外国の人たちがここにやって来て、道は混むし、パニックでヒステリックになりました。
そして、富士山が見えるあたりに黒幕を張るというのが夕方見たニュースでした。
もう富士山は美しいというシンボルではなくて、ただの面白いもの探しのネタの一つになったようです。格下げというのか、世界の荒波に翻弄されているというべきかです。
世界は、いろんな視点でおもしろさを見つけてくれて、有り難いところもあるけど、富士山さえも消費せずにはおれない厳しさがあります。
ただゆっくり見るとか、湖越しに見るとか、小高い丘に登って見上げるとか、ある程度のリスペクトがほしいんだけど、それより何より自分たちの流儀で噛み砕かないと気が済まない! そういうところがあるようです。富士山は消費材でしかないのでしようか? もう日本の人たちはどんどん冷めていき、ゴミだらけ、人だらけ、笑い尽くされて捨てられそうです。
なのに、外国の人たちは来てしまう。大混乱の中で私たちは富士なんてどうでもいいや、となるのが悲しい。