
倉吉の町に来ました。最初は2003年の秋でした。それから、今回で三度目。二回目は冬、今回は夏。あとは春だけですけど、春には1984年に三朝温泉に行きました。でも、倉吉の町には行かなかった。
細々とだけど、私と倉吉の町はつながっています。別に親戚がいるわけではないけど、何となく気になる町だったんでしょう。
何てったって、倉吉の町は、古い町並みが残っています。そこで私が住むわけじゃないけど、そういうのを生かして、今の人々に訴える作戦には賛同します。できれば、もう少し人々にたくさん来てもらいたいんだけど、ものすごく暑かったし、真夏に中堅層に受ける作戦はなかったみたいです。

でも、町には地ビールや地ワインのお店もできて、見つかりにくかったのだけど、新しいお店もできているようです。もっと地域の若い人たちが、若い人に向けて発信しているお店や作業所みたいなのがどんどん作られたら、もっと若い人も来るでしょうか。
ただ古い街並みを見てみなさい、と言われても、たいていの古い町並みは閉ざされていて、開かれていないのです。開かれた古い町並み、日々進化する町並み、口で言うのは簡単だけど、その方法はなかなか地域に合わせて考えていかないと、新しい展望は見えてこないですね。

私は、ここの町並みに来たら、もっと新しいお店を開拓して、新しい味を楽しみたいんですけど、どういうわけか、三回ともお昼は土蔵そばでした。
一階は郷土玩具のお店でした。あまり余裕がなくて、郷土玩具は見つけられなくて、とりあえず三階のお蕎麦コーナーに行きました。
冷たいざるそばみたいなのをチュルチュルと食べるという手もあったのですが、熱いものが食べたくなって、「互味そば」というのを注文しました。六つの具が互いに味を引き立ててるくれるおそばなんだそうです。

具は、麩、山芋のみじん切り、のり、みつば、うずらの卵の黄身、ちくわ、ほうれん草みたいなもの(たぶん、別のもの)などが入っていました。
そう、確か、11日の朝に家を出て、お店で何か食べたのは12日の昼が初めてでした。ずっとオニギリやら、コンビニメニューばかり食べていたんだった。おかげさまで、やっと久しぶりに何か食べている感じになりました。
前に食べた時と、そんなに変わらないそばの感じ。まあ、私って味音痴だし、違いがわかるわけでもないし、何だかそばだなあというばかりでした。
ただ、前に来た時は、カウンターにお客さんがいっぱいだったと思うのですが、お盆期間の金曜日というのに、お客さんはいませんでした。あの鳥取砂丘での人々の熱狂は何だったんだろう。あんなにウヨウヨと人がいたのに、ここではガランとしていました。

でも、静かにひとりで味わうことができて、私が食べ終わったころにチラホラお客さんも来たから、後からいっぱいになったでしょうか。
エアコンも効いて涼しかったのだけれど、外に出ればまた炎暑だったのだから、ほんの一瞬の安らぎで、早くクルマに乗りたい気分もありましたね。
あまりいろんなものを見る余裕がなくなっていた。エアコンの部屋の中でグッタリするのが関の山だったのです。