タヌキの無念

　今朝、三時半から起きています。その後で朝寝もしたから、帳尻は合っていると思うのですが、不規則な睡眠生活です。こんなふうに眠れない老人になっていくのかもしれません。

　起きた時、東の空は晴れていました。少し高いところに出てきたばかりのオリオン座が、「もうすぐ夜は明けるけれど、輝いてみよう」というのか、ものすごくキレイに見えていました。まわりの四つの星の間にたくさんの星々が見えた気がしました。

　最近視力は1.0くらいなので、あれこれ見えるわけではない私なのに、たくさん星が見えました。少し感動しましたが、すぐにパソコンで遊んでいました。

　星を見て感動できない私を見捨てて、空はどんどん曇っていき、六時くらいでしたか、ものすごく雨が降りました。今日はお休みの私は、まあ、いくら降っても関係ないとは思ってました。

　でも、こんなに蒸し暑く、雨が降ったり止んだり、どうにかしてほしい感じの天気は、たぶん台風のせいでした。週末、台風はやってくるという話です。

　もう、暑さを持って行って欲しいけれど、雨と湿気を残して、台風は過ぎ去るんでしょうか。

　そして、私は、マンガ日記を始めてみようと、昨日の帰りのことを描きました。

　帰り道、前の車が何かをよけて走っていきました。何か前方にいるらしい。

　近づいてみたら、ついさっき誰かにひかれたタヌキが、少しでも動けないかとヨロヨロしている姿が見えました。

　一瞬だから、タヌキが無事なのか、大けがなのか、それはわからなかったけれど、野生生物のタヌキが動けないのだから、相当悪いのは確かでした。

　ひょっとしたら、ものすごく危なかったのかもしれません。

　でも、私は何もできないまま、過ぎ去ってしまいました。

　まだ20時過ぎくらいだったと思われますが、そんな時間でもクルマのみなさんは山の中の道をぶっ飛ばして走っていたのでしょう。そして、哀れなタヌキは事故に遭遇した。

　数限りなく、野生生物の事故は続くことでしょう。タヌキに会う前には、道端でボンヤリしているイノシシも見かけました。

　野生生物たちは活動を始めたばかりでした。

　人間たちは、そんなことなどお構いなしでクルマを暴走させていました。私はチンタラ走ってましたけど……。

　ああ、どうしようもないことなのです。どうか、あのタヌキが元気でありますように。もし、そうじゃなかったら、安らかに眠れますように、祈るしかありません。