ヒガンバナ まだ早すぎの ジュウニニチ

　どういうわけか、彼岸花は好きな花になりました。簡単に描けてしまうし、はかなさと豪華さとを併せ持つ花だと思います。とても義理堅いから、この真面目さ・頑固さも魅力です。

　サクラは、もう少し幅があるように感じますが、彼岸花はキッチリと今ごろです。たぶん、去年も一昨年も、今ごろは彼岸花に一喜一憂していたはずです。

　というわけで、ピーターラビットのうさぎが住んでいる田舎に行ってきました。今も田舎暮らしみたいなもんですが、もう少しだけ田舎へ行きました。

　いつもは自分たちだけの世界で満足していたウサギさんが、どういうわけか、ずっと網越しに話しかけてきて、あまりに声が小さいので、私には聞こえなかったけれど、一生懸命に何か話していました。

　まわりにヤギやらウサギやらを見に来る人たちがいなければ、もう少しだけウサギの声も聞こえたかもしれなかったけれど、ウサギさんを見たいという女の子とそのおばあちゃんに、場所を譲ってあげました。ウサギは、相変わらず何か話していたでしょう。女の子なら、ひょっとすると、声を聞けたかもしれません。



　今年初めての彼岸花を見つけました。チラッと見かけたり、草に埋もれて咲いているのは見ましたが、一輪だけポツンと咲いていたのが、私の１号です。

　まわりにサポートメンバーはいないみたいだけど、これから続々と仲間たちは現れるでしょう。どんどん秋になって欲しいです。

　だから、夜から降り出した雨だってＯＫです。でも、何だか蒸し暑いです。締め切っているので、気持ちもドンヨリです。足も蚊に刺されて、ムシャクシャしています。


１　長雨の　始まり告げる　彼岸花


２　この秋や　雨にミズムシ　彼岸花　……芭蕉さんみたいには書けないなあ。とても下品です。