何日か前、朝すぐにNHKのニュースをぼんやり見ていました。
佐藤龍文アナウンサーがインタビュアーになって、ご両親を亡くされた中年の女性にあれこれ聞いていました。龍文さんは少し笑い口調でしゃべってて、こういうキャラだと知っている人にはいいけれど、東日本大震災の津波で家族を失った方から話を聞くには、何だか不適切な感じだなという気がしていました。
それにしても、やたらカメラは女性に寄り添うし、釜石のご実家、山形での様子、室内で何か話をしてもらったり、やたら女性の魅力を伝えようとする雰囲気でした。
いったい何をしている人なのか?
小さいころ、海辺で遊んだこと、小さい時の写真、お父さんの仕事の関連で岩手県のあちらこちらを引っ越ししたこと、今は結婚されて子どもさんもいるようなお話です。
誰なんだろう。と、ボンヤリ見ていました。ゴハン食べてたのか、食べた後なのか、とにかく、ぼんやりしていましたので、休日の朝だったのかな。
よく聞いてみると、柚月裕子という作家さんなんだそうです。作品の紹介はあったのか、記憶にはないけど、とりあえず後で検索してみようとは思っていました。
そして、うちの奥さんが起きてきて、
「あら、美人さんね、おとうさんの好きなタイプ!」
と言うのです。私は、ただぼんやりと見ていただけなのに、しばらくしたら名前も忘れたかもしれないのに、起き抜けの奥さんにテレビを見た瞬間にそう言われてみると、何だかそうなのかもしれないと暗示にかかってしまいました。
彼女はそんなに若くないから、いつものように私が支持すると、すぐに転落してはすっぱな面が強調されるとんでもない転落アイドルではないと思いますが、せっかくテレビであれこれ語ってくれているのに、あんまり聞きもせず、ただ何となく見ていた私は、もう奥さんのことばで方向付けられて、
「そうだ、一度読んでみなくてはならない!」と思って一週間過ごして、今日たまたま、もう何ヶ月ぶりかで本屋さんに行き、文庫のコーナーをのぞいてみました。でも、どれもこれもエグいタイトルで、とても読めそうにない雰囲気でした。
ああ、残念です。そして、私はスルーして、久しぶりに本屋さんに行ったのに、何も買わないで帰ってきました。こんなに買いたい気分の私だったのに、本屋さんは私に本を売ってくれなかった。
一緒に行ったのがうちの奥さんだから、ついつい買う気が起こらなかったのかもしれません。ハードルが高かったのかな。ブックオフで百円だったら、買うかもしれない。
チャンスがあったら、私が買えそうなタイトルで、安いのがあれば、一度買ってみようと思います。
でも、電車にも乗らないし、読む時間がないのかな。
ネットしてないで、本を読んだらいいのにね。