甘い生活 since2013

俳句や短歌などを書きます! 詩が書けたらいいんですけど……。

写真や絵などを貼り付けて、二次元の旅をしています。

ワンチャン、チョーさん、副詞の場合

2019年01月08日 20時51分32秒 | ことば見つけた!

 変な言葉が使われてるなと思っていました。

「ワンチャンあるかも」(ひょっとしてそういうこともあるかなぁ)
「ワンチャン行くかも」(もしかすると行くかもしれないなぁ)

 「ワンチャン」という副詞が、one chance なのかな、というのは雰囲気でわかります。
でも、言葉のの響きがイヤだなと思っていました。

 若者でも、あまり使わない子と、よく使う子がいるような気がします。

 どこで生まれ、どんなふうに使われているのか、全体像もよくわかりませんが、次から次と副詞が生み出され、しばらくすると使われなくなるというのは確かだから、これもしばらくしたら、消えていく言葉なのでしょう。何しろ言葉の起源が英語だというのが気に食わないです。せめて漢字であってほしかった。まあ、若者言葉に文句を言っても始まりません。



 それで、ふと思いました。

 副詞は、生まれては消え、消えては生まれしている。言いたいことは、「誰かが何かした」「何かはどうだ」というだけのことですから、それを若者はショッキングに伝えたいから、あれこれと言葉の選択を工夫したり、刺激的なものを探したりするでしょう。

 だから、副詞には二系統あるのだ。「とても系」と「それほどでも系」の二つなんじゃないか?

 どういうことかというと、

「只管・一向(ひたすら)」「遮二無二(しゃにむに)」「一途(いちず)に」「正直」……本当のところ。
「一入(ひとしお)」……ひときわ。いっそう。
「徹頭徹尾」……始めから終わりまで。などの漢字の副詞。

「メッチャ」「ムッチャ」「メッサ」「メッタヤタラ」「メタクソ」「無茶苦茶」などの関西系の「とても」

「チョー(超)」などの流行(もう古い!)言葉もありました。

 漢字の「ものすごい」「とても」という意味の副詞はもっとたくさんあるはずなんですが、私の教養が足らなくて、見つけることができません。せいぜい夏目漱石先生や鴎外先生などを読んで、勉強したいところです。

 とても系の副詞は、伝統的な漢文から生み出されたものがたくさんあったはずです。

 でも、もう明治と平成では文化に断絶があって、何も現代に伝えられていません。やがては古語として扱われてしまうんでしょうし、言葉としては死んでしまうのかな。

 古い漢字の副詞も、流行語・若者言葉の副詞も、生まれては消えしている。まるで『方丈記』の世界です。あまり変わらないように見えているけれど、すべてが少しずつ変化しているんだというあれです。

 人間の骨と同じように、骨格は変わらない、不変のものだと思っていたら、年とったら身長が二十センチ低くなったという大林亘彦さんの言葉の通りに、副詞たちもいつも同じようにあるように見えて、意味は「とても」と「それほどでもない」の二系統なのだけれど、内部で変化しているみたいです。



 「それほどでも系」にはどんなのがあるかというと、

「流石(さすが)」……予想された通りやはり。これは「とても系」かな。いや、否定的な意味で使っているかもしれません。
「生憎(あいにく)」……期待や目的に添わず、具合の悪いさま。
「一寸(ちょっと)」など、副詞って、漢字で書く言葉が多かったのだと、今日突然に気づきました。

 ああ、勉強が足りません。教養も知識もない。何もうまく語れていない。

 チョー×× とか、ワンチャン△△ とか、あれこれ聞いていて、この二つの副詞は、読売巨人の黄金時代の最強コンビを表しているじゃん! おもしろいめぐりあわせだなと感心したのです。

 こじつけでした。副詞の漢字、もっと探さないと! 昔みたいに辞書読まなくちゃ!


最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。