先日、奈良に行きました。晴れていました。温かさもそれなりだったでしょうか。
そして、県立美術館に直行して、不染鉄さんの絵を探したんでした。けれども、展示はしていなくて、奈良の工芸作品が展示されていた。前の日に、大阪の東洋陶磁美術館で写真を撮りまくっていたので、奈良の工芸作品はものたりなかった。というか、こじんまりしすぎていたし、こちらが求めているものと全然ちがっておりました。すべて私が悪い。
それで、松永久秀が作ったお城がすぐそばにあるということを知ります。展示の一番最後の方に、地域の文化財コーナーみたいなところで図示されていました。
そうか、何度も奈良市を訪れているけれど、戦国時代のお城があったなんて、それは知らなかったと思い、そちらに直進したのです。とにかく地図で行くと、北をまっすぐめざせば、今は若草中学校になっているそうですが、その丘陵地がお城だったそうです。
松永久秀さんは、展示でもこの画像が使われていましたが、彼には三悪といって、いろいろと犯した罪があるそうで、主君を裏切ったとか、大仏様を焼いてしまったとか、いろいろあるらしい。だから、現代に伝わる画像も邪鬼か、餓鬼なのか、白髪鬼かという感じです。
でも、展示では、それらはうわさであって、信長に倒されるまで、それなりの治政を行ったというふうに書かれていました。全く私は知らなかったけれど、そういう人がいて、どんなことをしていたのか、認識不足でした。
公民館を抜けて坂道を上がると、確かに見下ろすように奈良の町が見えました。岡のてっぺんは中学校の敷地になっていて、行けなかったけれど、きっともう少し展望はきくような気がします。
県庁の角の建物が見えたり、興福寺の五重塔が見えます。
彼が燃やしたという東大寺は、もう少し左側、お城から行くと南東方向にあります。
いつもと違う角度から見上げる東大寺です。三笠山も少しだけ見えます。行きたいところはあるけれど、花粉がそれなりに飛んでいるし、時間もそんなにないし、とりあえず二月堂をのぞいてみよう。梅とかが咲いていたら、写真を撮ろうとスケベ心をかりたてています。
撮ったのがこれで、うしろに大仏殿が写っています。私には見えますが、他の人にはわからないかも……。
それで、ふと足元を見てみたら、杉の枯れ葉が靴のひもにかかっていました。
「えーい、しゃらくさい。捨ててしまえ」と手を伸ばしたら、グサッと痛みはするのに、ちっとも取れなくて、ずっと靴のひもにからんでいます。数分以上格闘して、やっと枯れ葉はとれたものの、トゲがささり、それは今もあるようです。右手の中指に残っている。ああ、もどかしい。早く取らなくちゃ!
それで、わけのわからない詩のつもりの文句を載せてみます。
私はどこへ行くんでしょう。
台風が来るといいますが、
秋の台風ってフツーです。
低気圧での頭痛とは、
今まで無縁でいましたが、
今日は何だか頭痛です。
電車で移動をしてますが、
車窓も何だか落ち着かない。
速くなったりゆるめたり
ドローンと暗い風景は、
頭痛をさらに強めます。
川は泥水ながれてる。
町は雨水たまってる。
山も水分吸いすぎて
もや出て太陽恋しげです。
私はどこへ行くんでしょう。
たぶん、ふたたび日常の
いつもの日々にもどるかな。
そめてそうした日常を
少し楽しくできたらなあ。 ……2017.10.29