久しぶりにネクタイをした。何か月ぶりなんだろう。
今は12月で、あちらこちらでツリーの点灯イベントもあるし、少しだけクリスマス気分に浮かれて、赤と緑のネクタイにしてみた。ネクタイピンはいつものところに見つからず、こんなに久しぶりなので、どこかに隠れているようだった。だから、タイピンなしで上着のボタンをしめて過ごすことにした。
それにしても、あまりにネクタイをすることもなくて、スーツもズボンが入らないとか、虫に食われたりとかで、普通に着られるものがなくて、最近はずっとグレーのもの、これ一つしかない状態でやっている。必要ないのだから、一つでいいようなものの、大人としては恥ずかしい状態だ。前に入っていた古いブランドもののスーツ、これは今もあるが、ズボンが入らなくて、とても着られない。すべて自らの不摂生が関係しているのだろう。もう少し自分の体重など自己管理をやりたいものだが、気持ちだけがあって、行動は伴っていない。いざ食事という時には、欲望のままに動いている。コントロールできているとはとても言えない。
久しぶりにネクタイをした。シャツはお気に入りのうすい水色ストライプ。昔はもっとシャープな感じを演出していたはずだが、今は色あせて、白いシャツと変わらない感じもある。もうずっとお気に入りということになっているので、十年以上は着まわしているのだろう。
シャツ十数枚のうちのメンバーだが、このシャツも袖の先端がすり切れている。時計を見ようと左手の手首を自分の方に向けると、ちょうど時計のあるあたりがすり切れ、シャツ本体から浮いているのが見えた。家でそこを切って直そうかと考えたが、すり切れは全体にわたっているようだ。
久しぶりのネクタイで、自分の何もかもほったらかしにしている事実を突きつけられる。人には迷惑をかけていないけれど、みっともないのは確かで、他人様にあわれさを振りまいても、何にもならないので、このシャツともお別れ
しよう。袖を短くして、夏用にするか? とひらめいたが、そういうことのできない私であるので、ズタズタに切って捨てるしかないのかもしれない。みみっちいことはやめようと思う。
しよう。袖を短くして、夏用にするか? とひらめいたが、そういうことのできない私であるので、ズタズタに切って捨てるしかないのかもしれない。みみっちいことはやめようと思う。