甘い生活 since2013

俳句や短歌などを書きます! 詩が書けたらいいんですけど……。

写真や絵などを貼り付けて、二次元の旅をしています。

百代の過客(with李白さん)、時は旅人!

2021年05月12日 22時03分25秒 | 中国の歴史とことば

 わたしたちの人生って、旅なのだという気がしています。

 現実には、どんなに目の前のことにしばられ、お金に困ってヒーヒー言っていたとしても、私たちの何十年の人生、その時間の全部をひとことでいうならば、それは旅だったのだ、というまとめ方です。そういうとらえ方もあってもいいのかな。

 えっ、ホント? コロナにおびえ、オリンピックの無理強いにうんざりして、アスリートのみなさんがかわいそうになり、世界から見放され、もう毎日ウンザリすることばかりだけど、これが「旅」なんだろうか?

 そういうのも、「旅」でくくっても、いいのかもしれないな。ずっと家に引きこもりでも、それは「旅」なのかもしれません。

 すべてを「旅」だなんて、「少し文学的すぎるなあ」とか、「私の人生は、旅ではなくって、愛だったのだ」とひねくれたくなり、「いや、旅は時間と空間の移動ということだろうけど、人の中を泳ぐということも旅なの?」と疑問を口にしたり、「いや、すべては夢なんだよ。旅と言ってみたり、愛と言ってみたり、経済といってみたり、世界と言ってみたり、はかないものなんだ」と達観してみたくなったり、あれやこれやと思い悩みます。

 「人生は旅だ」というのは、いろいろと考えさせてくれるテーマです。

 李白さんのことを思い出したかったのです。



 春夜(しゅんや)宴桃李園(とうりえん)に宴するの序(李白)
 春の夜に桃李園でお酒を飲もうとする時のことば

夫天地者萬物之逆旅(それてんちはばんぶつのげきりょにして)
 そもそも私たちが住んでいるこの空間のすべて、それはみんな旅するものなのです。

光陰者百代之過客。(こういんははくたいのかかく)
 空や海や大地だけではなくて、私たちが暮らしている日々、この時間もまた旅しているものといえるでしょうか。

而浮生若夢(しこうしてふせいはゆめのごとし)
 そうした天地と歳月に比べて、私たちの人生も夢みたいなものではありますが、でも、これも旅していることには変わりはない。

為歓幾何(かんをなすこといくばくぞ)
 さまざまな人としての喜びもあるはずだけど、それはどれくらいのものなのか、それはもう思い切り楽しむしかないのです。


 李白さんは、みんなでお酒を飲む前に、こんなふうに歌ったんですね。これを聞くみなさんは、ホー、なかなかいいよな。乾杯! とか言いながら、お酒を飲んだんでしょうか。

 月日は旅人です。あなたも旅人だけど、ちゃんと月日と一緒に旅しているの? と、問われている気もしてきました。旅もしないで、ボンヤリだけしてたような気もします。そう、気分だけでも旅していなくちゃ! 県外には出て行かないけれど、こころは旅します! 月日は過ぎちゃうんだもん。

 明日から、新しい時が来るって、イスラム教の人たちって、また違う旅してるんだもんな。見習いたいと思います。

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