若いときは全くつまらない詩だと思っていました。今は、少しだけいいなあと見直しました。でも、もっといい詩があるような気がするので、図書館にでも行って犀星さんの詩を見てみます。
とりあえず、犀星さんが女性について語る詩です。その名も「女ごのための最後の詩集」です。ストレートですね。そこがすばらしい。
野をうしろにいろどって
あなたがたがそんなに大きい
お尻をいままで持っていたとは
どなたも ついわすれがちだった、
立派すぎるお尻を見るひとは
世界にえらばれた たった一人しかいない、
だからあなたがたは
誰にも気づかずに
みがいてだいじにしていられた、
これほど隠れた立派さがあるでしょうか、
あなたがたがそれを秘密にしているあいだ、
あなたは誰にも負けはしない、
あなたはそれにあかりをつけられる、
あかりのとどくところ
ひとびとは眩(まぶ)しがりこい(恋)しがる、
こんな詩をかくということは失礼でしょうか、
どうか 今日は失礼をおゆるし下さい。
女性たちが、野(世の中)をバックにしながら、自分たちの道を歩いて、世の中を楽しくさせている、そういう意味でしょうか。少しこびを売っていますか? 正直なんだろうか。賛美なんですね。
まず、女性のお尻をほめます。その大きさが偉大だというのです。そして、その偉大さは時々忘れられているけれど、その大きなお尻が安定をもたらすのです。……それは、現在のウチもそうですね。ウチだって、奥さんがどっしりしているから、時々それを思い知るのでした。
犀星さんは言います。「それにあかりをつけられる」ので、「ひとびとはまぶしがり恋しがる」とは、どういうことでしょう。
女性のお尻の偉大さをこんなふうに表現しているんですか。少しわかりにくい表現かもしれません。
誰かをさがすために
今日もあなたは
何をさがしにとぼとぼ歩いているのです。
まだ逢ったこともない人なんですが、
その人にもしかしたら
今日逢えるかと尋ね歩いているのです、
逢ったこともない人を
どうしてあなたは尋ね出せるのです、
顔だって見たことない他人でしょう、
それがどうして見つかるとお思いなんです、
いや まだ逢ったことがないから
その人を是非尋ね出したいのです、
逢ったことのある人には
わたくしは逢いたくないのです、
あなたは変わった方ですね、
はじめて逢うために人を捜しているのが
そんなに変に見えるのでしょうか、
人間はみなそんな探し方をしているのではないか、
そして人間はきっと誰かを一人ずつ、
探しあてているのではないか。
これは、男と女の不思議が書かれているのかなと思います。
とりあえず、犀星さんが女性について語る詩です。その名も「女ごのための最後の詩集」です。ストレートですね。そこがすばらしい。
野をうしろにいろどって
あなたがたがそんなに大きい
お尻をいままで持っていたとは
どなたも ついわすれがちだった、
立派すぎるお尻を見るひとは
世界にえらばれた たった一人しかいない、
だからあなたがたは
誰にも気づかずに
みがいてだいじにしていられた、
これほど隠れた立派さがあるでしょうか、
あなたがたがそれを秘密にしているあいだ、
あなたは誰にも負けはしない、
あなたはそれにあかりをつけられる、
あかりのとどくところ
ひとびとは眩(まぶ)しがりこい(恋)しがる、
こんな詩をかくということは失礼でしょうか、
どうか 今日は失礼をおゆるし下さい。
女性たちが、野(世の中)をバックにしながら、自分たちの道を歩いて、世の中を楽しくさせている、そういう意味でしょうか。少しこびを売っていますか? 正直なんだろうか。賛美なんですね。
まず、女性のお尻をほめます。その大きさが偉大だというのです。そして、その偉大さは時々忘れられているけれど、その大きなお尻が安定をもたらすのです。……それは、現在のウチもそうですね。ウチだって、奥さんがどっしりしているから、時々それを思い知るのでした。
犀星さんは言います。「それにあかりをつけられる」ので、「ひとびとはまぶしがり恋しがる」とは、どういうことでしょう。
女性のお尻の偉大さをこんなふうに表現しているんですか。少しわかりにくい表現かもしれません。
誰かをさがすために
今日もあなたは
何をさがしにとぼとぼ歩いているのです。
まだ逢ったこともない人なんですが、
その人にもしかしたら
今日逢えるかと尋ね歩いているのです、
逢ったこともない人を
どうしてあなたは尋ね出せるのです、
顔だって見たことない他人でしょう、
それがどうして見つかるとお思いなんです、
いや まだ逢ったことがないから
その人を是非尋ね出したいのです、
逢ったことのある人には
わたくしは逢いたくないのです、
あなたは変わった方ですね、
はじめて逢うために人を捜しているのが
そんなに変に見えるのでしょうか、
人間はみなそんな探し方をしているのではないか、
そして人間はきっと誰かを一人ずつ、
探しあてているのではないか。
これは、男と女の不思議が書かれているのかなと思います。