「黄泉がえり」という映画くらいしか、まともにY子さんの映画は見ていません。ドラマはもちろん見ていない。
獅童さんと結婚するキッカケになった映画、何といいましたっけ? 「今会いに行きます」違うかな。あとで調べてみますけど、原作はあまりに見え透いていて、こんなので映画作ってしまうの? と、信じられなかった。そして、事務所がY子さんにその役を振り分けた。そして、Y子さんは、懸命に演じたんだと思います。
どちらかというと、もっとシャープで、あれこれ主張する役をやってるときのY子さんが、生き生きしていて良かったのだけれど、そういうのドラマでやってるところをチラッと見た気がするけど、私はチラ見だけで、コツコツ見てみようという気にはなりませんでした。
テレビのドラマは、ついていけないし、すぐにテレビから遠ざかってしまいます。TBS系列のヒットしたドラマ、お芝居がかっていて、メリハリがきいてて、面白かったのでしょうけど、ついていけなかった。
だから、結局、ちゃんと見たのが「黄泉がえり」だけになりました。
ここで、草なぎくんと、Y子さんは、結ばれそうになります。それはいいことなんですけど、実はY子さんは、すでに事故で亡くなっていて、たまたまある力で生かされているだけだったようです。
草なぎ君は、いろんなことを知り、Y子さんに、それでもホントのことを語ろうとして一生懸命になります。そういう姿が阿蘇のカルデラの中で行われていく。
そこだけが聖地であり、会いたい人に会える場所だった。
やがて、時間が来て、Y子さんたちの体は消えてしまいます。けれども、そこでY子さんと話したり、あれこれ聞かせてもらった記憶は残り、それを抱えながら生きて行く、みたいなドラマなのだと理解し、消えてしまう役なんだけど、できたら、そんな儚い役じゃなくて、バリバリ生きてる女の人の役をして欲しかったのだけれど、限られた枠の中で、Y子さんは、Y子さんにしか出せない、強さと明白性と他人のふところに飛び込んでこれる気安さと、そして、なかなか見えない心の奥とを抱える女の人として演じてくれていたと思うんです。
とても懐かしいというのか、自分にも、若い時に、もしかして、あんなふうに話をしてくれた女の子がいたのではないか、と錯覚さえ起きました。現実には、そんな人はいなかったし、そういう人に近づいていける人懐こさも持ててなかった。私は草なぎくんになれてなかったんです。
でも、そんな子がいたのではないか、という気にさせてくれるキャラでした。役の上では、途中で亡くなってしまっていたのですけど。
それから、10年以上が経過して、結婚があり、出産があり、離婚があり、再婚があった。二人目のお子さんは生まれたばかりだった。
みんなで夕食をともにし、それから、旦那さんがふと目を離したら、亡くなっておられたなんて、どうしていいのか、わからなくなります。
祈るしかないのでしょうか。私の祈る力、足りないのだと思います。もっと強い気持ちで念じて、みんなの平安を祈りたいと思います。
今日は、少し帰りが遅くなりました。遅くまで仕事をしたんですね。私の仕事って、誰かの役に立てているのか、ものすごく不安にはなります。でも、こんな私は、今までのような仕事しかできないし、やれる限りやっていきたいです。誰かの役に立てたかもしれないと思える日は、なかなか来ないけど、せいぜいやっていきます。
昨日、今日、気持ちはパッとしません。しばらく、ずっとパッとしないでしょう。でも、明日もまた気持ちを新たにして、やっていこうと思います。
ヒガンバナは、とても元気です。もうすぐ9月も終わるというのに!