報恩坊の怪しい偽作家!

 自作の小説がメインのブログです。
 尚、ブログ内全ての作品がフィクションです。
 実際のものとは異なります。

“ユタと愉快な仲間たち”より、ボツネタ公開

2014-01-01 19:26:43 | 日記
[12月1日 10:00.さいたま市内のユタの家(ユタの自室) 稲生ユウタ&威吹邪甲]

「はい、ユタ」
 剥いたリンゴをユタに渡す威吹。
「ありがとう」
 ユタは上半身だけ起こして、それを受け取った。
「熱はどうだい?」
「さっき測ったら、39度2分だ……。こんな時に……」
 ユタは風邪を引いてしまい、寝込んでいた。
 近所に日曜日も診療をしている医療機関が無いため、今日のところは市販の風邪薬でやり過ごすしか無かった。
「今日は広布唱だ……ゴホッゲホッ!」
「ユタ、無理しなくていいから。1日くらい勤行懈怠したところで、罰を下すセコい仏でも無いだろう」
 妖怪の威吹が言うと、障魔のささやきに聞こえてしまうのだ。
「1日じゃない……もうふつ……カホッ!ケホっ!」
「だから!」
 その時、威吹の右の長くて尖った耳がピクッと動いた。
「とにかく、養生していてくれ。病死でも、早死にされては困るんだ」
 威吹は刀を手に取ると、玄関の方に向かっていった。

[同日10:05.ユタの家の玄関 威吹邪甲]

「何用だ?」
 玄関のドアを開けると、そこには1人の青年が立っていた。
 短い金髪に、両耳にはピアスを着けている。ジャンパーにジーンズというラフな格好をした人間に化けてはいるが、威吹は一発で同族だと見破った。
「威吹先生。えーっと……カンジです。威波、字は莞爾です。弟子入りの志願に参りました」
「今、それどころではない。帰れ」
 威吹は一蹴して追い返そうとしたが、
「先生の“獲物”……。お体の具合は、いかがですか?」
「なっ?何故それを!?」
「最近、インフルエンザが流行り出していると専らの情報です」
 その時、威吹は思い出した。妖術の中に、流行り病を流布させるものがあると。そしてそれは妖術に長けた妖狐も、十分使用可能だ。目の前にいるカンジという男は、威吹はあまり妖術の得意な男ではないと思った。とはいうものの……。
「お前、まさか……!」
 威吹に条件を飲ませるために、ユタに手を出したとしたら、それは許されざる行為である。
 妖狐の里の掟では、“獲物”の横取りは厳禁である。
「オレの見立てでは、高僧の類でもないのにS級の霊力を持つ人間。先生の御目利きにも感銘を受けたのです」
「その“獲物”を横取りしようとしているのか、お前は?」
「それは誤解です。オレはあくまで、先生の弟子入りを志願して参った次第」
「じゃあ、どうしてユタが流行り病にかかっていると知ってるんだ?」
「先生、こいつを御存知ですか?」
 カンジはジャンパーのポケットから、1枚の写真を出した。おどろおどろしい魍魎の姿がそこに写っていた。
「こいつは先月、オレが取り逃がした“しょうけら”だ」
「正確には現代風に変異を遂げた、“しょうけら”の亜種です。先生の御存知だった江戸時代の“しょうけら”は、狙った獲物をピンポイントで病気にさせるだけでしたが、生き延びた連中は変異を遂げ、インフルエンザを流行させるまでになりました」
「何だって?じゃあ、そいつがユタを流行り病に掛からせたと?」
「そういうことです」
「だから、何でお前がそれを知ってるんだ?」
「この前、オレにケンカを売ってきたヤツが正にそいつで、体をバラバラに切り刻んでやりました。その直前、先生に嫌がらせする為に先生の“獲物”殿をインフルエンザに掛からせたと白状しましたが」
「な、何だって!?」
「これが証拠です」
 カンジは至って平然と、さいたま市指定のゴミ袋に入れた“しょうけら”の残骸を見せた。
「いや、持ってこなくていいから!」
「? 先生は御存知無いんですか?」
「何が?」
「今の“しょうけら”変異亜種は、臓器の一部を煎じることにより、奴らが流行らせたインフルエンザの特効薬ができるのです」
「ということは!?」
「先生の弟子にして頂けるのでしたら、すぐにでも特効薬をお作り致します」
「くっ……そう来たか!見た目は現代の遊び人のようで、そこはさすが妖狐だな。分かったよ。背に腹は代えられん。すぐに薬を作ってくれ」
「かしこまりました」

[同日12:00.ユタの部屋。ユタ、威吹、カンジ]

「さ、39度7分……どんどん上がってる……」
「待たせたな、ユタ!」
 ユタとカンジはユタの部屋に飛び込んできた。
「キミは……先月の……」
「お久しぶりです。この度、威吹先生の弟子にして頂いたカンジと申します。以後、お見知りおきを」
「ちょっと待った、カンジ。まだだ」
「は?」
「お前の薬がちゃんと効いて、ユタの病気が治ってからだ。それまでは仮だな」
「はあ……。とにかく、これを飲んでください」
「抹茶みたいな……?いや、きな粉か……?」
「ユタの病気の特効薬だよ。妖狐族に伝わる、ね……」
「ふーん……」
「これを飲めば、今日中に完治するでしょう」
「ええっ?」
「とにかく飲んでみて。このままだと、ユタの病気がどんどんひどくなってしまう」
「恐らくこのままですと、今日中に肺炎を併発するかと」
「カンジ!」
「統計の上からですよ」
「いつ、統計を取った!?いつ!?」
「それは……」
「分かった分かった。せっかくだから飲むよ」
 ユタは辟易した感じで、山手線よりは濃く、しかし埼京線よりは薄い緑色の粉を飲んだ。
「う……」
「本当に大丈夫なんだろうな?もしユタを死なせでもしたら……」
「大丈夫ですよ。明日から、先生はオレを正式な弟子にしてくださるでしょう」
「万が一失敗したら、お前の体をさっきの“しょうけら”のようにしてやる」
「どうぞ」

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 この辺はOKネタと大して変わらない。カンジは人間形態ではなく、頭に狐耳を生やした第2形態で現れるだけであります。威吹が、ここは人間界なんだから、せめてオレと同じ第1形態にするか、人間形態にしろとたしなめる。
 カンジは素直に言う事を聞いて人間形態になるが、服装も着物から上記のジャンパーにジーンズというラフな姿になり、
「だからって別に、服装まで変えることは無いんだぞ」
 と、突っ込まれている。
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顕正会時代には達成できなかったこと。

2014-01-01 16:19:23 | 日記
新藤総務相が靖国参拝=「平和の思い新たに」(時事通信) - goo ニュース

 タイトルの答えは、即ち元旦勤行である。“顕正会版人間革命”では稲生ユウタは、元旦勤行に参加している。作者は参加していないため、ほとんど取材しておらず、ほとんどフィクションと化しており、黒歴史編とも言える。
 前回所属していた寺院でも元旦勤行への参加は叶わず、私としては3度目の正直で、今の所属寺院でやっと参加が叶った次第だ。
 今の寺院は大規模な所で、桟敷のような仏間でぎっしり信徒で詰まったその様子は、顕正会にいた頃を思い出させた。理由は、私が未だに顕正会時代の害毒が抜けていないというのもあるが、本当は【禁則事項です】。
 顕正会の元旦勤行と明らかに違うのは、講頭などの講中幹部が“明るい”こと。顕正会の幹部の指導など、それと比べれば元旦だというのにお通夜のようである。
 しかし、うちのお寺だけでないことは分かった。顕正会では禁止されている街頭折伏が、宗内では本当にオッケーなんだね。まあ、私はしないけど。他のお寺を訪ねた時に、そこでも街頭折伏やってる話を聞いたから間違いない。
 まあ、それはいいとして……。
 元旦に限るが、街頭折伏の時のセリフが、「初詣行くの?だったらうちのお寺に来ない?」という内容らしい。入信希望者以外の者を連れ込んでもいいのか。まあ、顕正会だってビデオ放映の時など、未入信者を連れ込んでたけど。
 うーん……。私の信心もまだまだだな。

 カレンダーもらったのはいいけど、ボカロカレンダーの横に貼って大丈夫かな?因みにボカロカレンダーの1月部分は、初音ミクが振袖着て、今年の干支である馬に寄り添っている絵だ。
 宗門カレンダーはいつもの通り、御聖訓と大石寺の堂宇である奉安堂が写っている。
 しっかし、大規模寺院はほんと、スケジュールが目白押しだ。年間カレンダーなんか、売れ出し後の765Proみたいだぜ。

 順番は前後するが、泊まり勤務明けで、高田馬場の現場に新年の挨拶に行く関係で、大手町から東西線に乗った。もうそろそろインドネシア辺りに売却されると思われる初期型の05系は比較的空いていた。九段下の靖国神社に行く参拝客で混んでいるかと思ったのだが、南行徳から通勤している上長の話だと、富岡八幡宮への参拝客で、混んでいるのは門前仲町駅までらしい。
 高田馬場の現場に立ち寄った後、タクシーに乗ってお寺へ。
 やはりドライバー氏は、すぐにパッと思いついてはくれなかった。しょうがないので、行き方を説明する。果たして近くなった時に、どういう反応をするだろうか。顕正会員や学会員のドライバーに是非当たってみたいが、それと分かるのに当たったことは無い。

 運転手:「あのお寺さんでよろしいですか?『にちれんしょうしゅう』と書いてありますが……」

 んん?ちゃんと宗教法人名を読めている?逆に、何か怪しいな。
 まあ、トヨタ・プリウスのタクシーは静かで快適であった。

 今年がどんな年になるかは知らないが(最悪、退転している場合もある)、まずは最初の支部総登山までは持たそう(予めハードル下げておくヤツ)。
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一応の年明け

2014-01-01 00:15:44 | 日記
 明けまして、おめでとうございます。
 この拙いブログも歴代最長の開設470日を超えました。
 真に、ありがとうございます。
 今年も……まあ、昨年と大して変わらぬ、つまらぬ1年になりそうですが、生きていこうと思います。よろしくお願い致します。

 浅井会長の平成25年までに会員数1000万を達成するという誓願、見事にぶっちぎっちゃいましたな。これも偏に、顕正会が仏様よりガン無視されていることの表れであろう。
 好きでいる分には私は何も言うつもりは無いが、害毒を周囲に振り撒くのはやめてくれ。即ち、折伏という名の勧誘と、慰留工作だな。

 私は功徳らしい功徳は出ていないが、あくまで顕益がまだというだけであって、冥益はどうだか分からんよ。
 特に、顕正会という害毒汚染地域にいたからにはね。数々の罪障消滅に血の滲むような努力をし、今ではやっと功徳がウハウハの元顕の法華講員を知っているが、あそこまでしないとダメらしい。
 私にはちょっと無理そうだ。てか、今年の目標が「誓願○名」ではなく、前年に引き続き、「取りあえず、自分が退転しない」なのだから世話無い。
 一応は、末寺に初詣(元旦勤行)するつもり。初登山は予定通り、2月になりそうだ。
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