報恩坊の怪しい偽作家!

 自作の小説がメインのブログです。
 尚、ブログ内全ての作品がフィクションです。
 実際のものとは異なります。

傍観勢でも使命はある……らしい。

2019-06-07 22:03:23 | 日記
 今日、歯医者が終わった後、路線バスで大宮駅西口に行ってみた。
 丸建自動車が運行する“けんちゃんバス”が今年度からうちの近所を運行しているので、バスファンとしては贔屓にしてあげたいものだ。
 色々と運行に不備があるようで、例えばバスは小型のコミュニティバスで運転される車種が漏れなく使用されているのだが、どれも塗装や内装が統一されていない。
 何でも中古車のみを導入しているらしい。
 車内自動放送装置があったり無かったりする。
 無い場合は、運転手に降りるバス停を申告しなければならない。
 その場合、運転手からどこで降りるか聞いて来ることが殆どだ。
 いずれにせよ、既存のバス会社には無い特殊なシステムでもって運行されているので、初めて乗る場合は戸惑うことだろう。
 今のところはガラ空き路線なので、必ず座れる路線バスであるようだ。

 で、それで大宮駅西口へ行ってみたら、顕正会婦人部員と思しき数名のオバちゃん達が例のチラシ配りをしている。
 せっかくだから私も1つもらおうかと思って手を伸ばしてみたのだが、やはりくれるだけではなかった。
 すぐに捕まって、色々と話を聞かされたわけだ。
 もっとも、このやり方を法華講側は非難できまい。
 私が法道院にいた時、やはり婦人部の人が街頭折伏で似たようなことをしていたからだ。
 法華講側でこの経験を私はしていたので、これくらいは織り込み済み。
 少しくらい話を聞いてやろうと立ち止まった。

 で、いきなり始めたのはチラシの内容の読み合わせ。
 これには心の中で吹いた。
 チラシを読んだことのある人は分かると思うが、元顕なら耳にタコができるくらい聞いたことのある内容がてんこ盛りである。
 私は懐かしさを感じながら聞いていたのだが、同時に、こんなの一般人に聞かせたって分かるわけねーよと思った。
 まあ、当のオバちゃん達は真剣に話していたから、このツッコミは喉元で押し留めておき、うんうんと頷きながら聞いたが。
 因みに私は元顕であることは明かさず、あまり熱心に信心をやっていない法華講員という設定にしておいた。
 後者にあっては、ほぼ事実だがねw
 オバちゃん達もそんな不良信徒など取るに足らない相手だと思ったのか、顕正会で伝えられている宗門批判をやんわりと話してくれた。
 これもまた顕正会時代に聞いた話で、印象としてはあれからそんなに顕正会が変わったとは思えない。
 例えば日達上人から日顕上人への血脈は無く、当然ながら御当代日如上人猊下においてもあるわけがない、とかね。
 私が顕正会時代に教わったことばかりで、懐かしさで笑いが零れるほどだった。
 あの時の方が私はもっと熱心に信仰していたのかもしれない。
 因みに宗門の御経本を私は持ち歩いているので、それを見せてあげた。
 御観念文で、広宣流布祈念の所に国立戒壇の御遺命について書かれていないことへの批判とか、法華講員80万人体制構築の御祈念に関しても、たったの80万人で広宣流布できるかーなんて言ってたけどw
 あと、三大秘法抄について説明できる僧侶などいないみたいなこと言ってたけど、傍観勢の私は知らんな。
 とにかく、チラシと宗門批判の顕正新聞をもらい、連絡先を交換してその場は別れたというわけだ。

 法華講員かどうか明かそうか迷ったけど、どこでボロが出るか分からないからね。
 何かいつの間にか所属していただけの名ばかり信徒のフリをしておいた。
 ま、半分くらい事実だしw
 元顕だと分かったら、さすがにもっと厳しい態度を取られただろうな。
 そこは物凄く秘密にしておいたけど。
 妙観講を激しく嫌っている所は、今も昔も同じか。
 “慧妙”のことも知っているみたいだったけど、「(顕正会の)悪口ばかりしか書いていない新聞」とか言っていたので、ここだけは同調の笑いをしてあげた。
 ま、6月1日号の“慧妙”が正にそうだからね。
 さすがにそれは持っていなかったから、あげるわけにはいかなかったけど、あげたらあげたで大変なことになっていたかもねw

 危うく会館まで連れて行かれそうになったけど、さすがにそれは固辞した。
 オバちゃん達、タクシー乗り場の近くでやってたけど、もしかして会館に直行する為だろうか。
 法華講からも顕正会の正しさに感激して続々と入会しているとのことで、それで私も誘ったらしいが、私を第何号の元法華講員にするつもりだ。
 まあ、でも、それはしょうがない。
 法華講から顕正会に行った人間が何人もいるのは事実だろう。
 これで私が元顕だとバレたら、力づくだったかもなw

 でも、私は今更顕正会には戻らないよ。
 確かに私の信心の原点が顕正会にあるのは事実。
 だからもし顕正会が宗門に復帰したら、その時は私も顕正会に戻ろうと考えている。
 今の猊下のお考えでは、それは絶対無いだろうけど。

 しかし正本堂だの大客殿だの古い堂宇の写真を見せられたけど、私は実物を見たことが無いんだよね。
 そりゃ宗門の歴史を知る上で、そういう堂宇があったことは知っておいた方が良いだろう。
 因みに今の御開扉料が2000円だと教えてあげたら、まあ、【お察しください】の反応だった。
 しかし、ホント顕正会員ってのは現実を見ていないな。
 本門戒壇の大御本尊が特別な御本尊であることは、傍観勢の私ですら知っている。
 その謂われについても、報恩坊や法道院で聞いたよ。
 で、あるなら、それを維持・管理するだけでも相当の費用が掛かるはずだと想像できるだろう。
 それも、ただ保管していればいいわけではないからね。
 それなりの場所を確保しようとすれば、それなりのカネは掛かる。
 ましてや、厳重に保管しなければならないのだから、【お察しください】だ。
 2000円は安いと思うがね。
 さすがに、学会破門直前は1600円で何気に値上がりしたことは黙っていたがw
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“大魔道師の弟子” 「一度引き上げ」

2019-06-07 20:17:59 | ユタと愉快な仲間たちシリーズ
[5月15日08:30.天候:晴 東京都台東区 とある病院]

 イリーナ:「やあやあ、よく頑張ったねぃ」

 外来患者でごった返す病院の待合室。
 そこにイリーナがいた。

 イリーナ:「キミが鈴木君ね?私達に協力してくれてありがとね」
 鈴木:「ど、どうも。鈴木です。日本語メチャクチャ上手いっスね」
 イリーナ:「うんにゃ、ただの魔法だから。私ゃロシア語しか喋ってないよ」
 マリア:「師匠、これが鈴木と交わした契約書です」
 イリーナ:「対価はエレーナとの親密な付き合いか。こりゃまた手堅い報酬を望んだねぇ。ま、いいさ。あとはアタシに任せなさい」
 マリア:(あとは知らないぞ……)
 稲生:「それで先生、このペンダントを使って、どうやってルーシーの呪いを解くんです?」
 イリーナ:「これも任せて欲しいわ。とにかく、ルーシーから目を離すわけにはいかなかったからね。さすがに“魔の者”に同門の弟子を3人も殺されるわけにはいかないのさ」
 稲生:「なるほど」
 マリア:「ルーシーはいつ退院できます?」
 イリーナ:「そうねぇ。いきなり今日中というのも医療関係者を混乱させるだけだろうから、今日の所はグングン良くなっていき、明日には退院という形にしておいた方がいいわね」
 稲生:「なるほど」
 マリア:「ルーシーのお見舞いはできませんか?」
 イリーナ:「あー、何しろ今原因不明の難病扱いされて、ICUに隔離されちゃってるもんでねぇ。今は無理だわ」
 マリア:「そうですか……」
 イリーナ:「ま、明日の10時くらいにおいで。その頃にはルーシーも元気になってるよ」
 稲生:「分かりました」

[同日09:04.天候:晴 東京都台東区 東京メトロ浅草駅]

 イリーナと別れて再び都営バスに乗った3人。
 今度は都心へ向かう方だったから混んでいた。
 それを稲生とマリアは東武浅草駅前で降りる。
 鈴木とはバスの中で別れた。
 この東42甲系統は蔵前駅前も通る。
 鈴木はそこで降りるという。
 確かに蔵前駅は都営地下鉄大江戸線が通っており、これに乗れば森下に行ける。
 稲生は取りあえず家に帰る為、浅草駅前で降りたというわけだ。

 稲生:「ここが浅草駅です」
 マリア:「如何にも寺って感じだ」

 地下鉄の入口は浅草観音を模したものとなっている。
 駅自体を観光名所にしようとしているのだろうか。
 既に外国人観光客が写真を撮っていたが……。
 9時過ぎたことだし、朝ラッシュのピークは過ぎたと思われるが、それでも多くの利用者でごった返していることは言うまでもない。
 何しろまだ電車が2~3分に1本の割合で発車しているくらいだ。

 稲生:「これで上野まで行って、そこからJRに乗り換えましょう」
 マリア:「勇太の家で休める?」
 稲生:「そうしましょう。僕も徹夜なんで眠いです」
 マリア:「……だよね」

〔ご案内致します。この電車は上野、銀座、赤坂見附方面、渋谷行きです。発車まで、しばらくお待ちください〕

 始発駅なので並べば座れるのだが、本当にすぐ満席になる。
 朝ラッシュはまだ続いているようである。
 車両は既に最新型の1000系電車に全て置き換えられていて、世代交代が完了した。
 この1000系電車は、銀座線開通当初に運行されていた東京地下鉄道1000形をモチーフにしている。
 この電車を生で見るには葛西駅高架下にある地下鉄博物館か、魔界高速電鉄(アルカディアメトロ)地下鉄線に乗らなくてはならない。
 尚、後者は同じ鉄道会社でありながら、高架線や軌道線と比べて治安が悪く、駅構内で普通にエンカウントするので注意(BGMもマフィアの構成員が闊歩してそうなものに変わる)。

〔「この電車は9時13分発、上野、神田、日本橋、銀座、新橋、赤坂見附方面、渋谷行きです。まもなく発車致します」〕

 対向電車が反対側のホームに入ると、すぐに発車メロディが鳴り響く。
 瀧廉太郎作曲の“花”だとすぐに分かる。

〔ドアが閉まります。無理なご乗車はおやめください〕

 こちらは何回かドア開閉があった。
 さすがに駆け込み乗車はあるらしい。
 それから電車が走り出す。
 ポイントを渡って本線に入った。
 恐らく1000形の時はこの際に、車内が停電したのだろう。
 車内には予備灯があって停電の際にはそれが点灯し、真っ暗になることは防止したようだが、それでも不慣れな乗客は驚きを隠せなかったという。
 今ではそんなことは無いが、それでも現在の1000系39編成と40編成は更なるレトロ化を目指し、イベントの時にはそういうギミックが働く仕様になっているのだという(通常運行ではもちろんやらない。何を今更……)。

〔東京メトロ銀座線をご利用頂きまして、ありがとうございます。この電車は上野、銀座、赤坂見附方面、渋谷行きです。次は田原町、田原町です〕
〔This train is bound for Shibuya(G01).The next station is Tawaramachi(G18).〕

 電車内は混んでいて、座っている稲生とマリアのすぐ前にも乗客が立っている状態だ。
 なるべく改札口から離れた先頭車にしたのだが、それでも混んでいる。
 ただ、日本の朝ラッシュの凄さに驚く外国人というのは意外と少ない。
 特に鉄道の発達している国においては。
 ニューヨークの地下鉄もロンドンの地下鉄も、朝ラッシュはメチャ混みなのである。
 アジアで言えば北京の地下鉄もそうだし、首都圏の電車の中古車が大量に譲渡されたインドネシア・ジャカルタの国電もそうである。

[同日09:19.天候:晴 東京都台東区上野 東京メトロ上野駅→JR上野駅]

〔まもなく上野、上野です。足元にご注意ください。電車とホームの間が広く空いております。出口は、左側です〕

 アジア一古い地下鉄区間を通行した稲生達。
 上野駅に到着すると、さすがにここは乗降客が多い。

〔足元にご注意ください。うえのー、上野ー。渋谷行きです。日比谷線、JR線、京成線はお乗り換えです〕

 稲生はマリアの手を取って電車を降りた。
 すぐに発車メロディが流れる。
 上野駅では森山直太朗の“さくら”。
 それを聞きながら、コンコースを改札口まで進んだ。
 尚、神田駅では“お祭りマンボ”が流れ、三越前駅と日本橋駅では“お江戸日本橋”が流れ、銀座駅では“銀座カンカン娘”が流れるという。

 マリア:「凄い人の数だ」
 稲生:「朝ラッシュの余波が残ってますからね。ま、JRのホームに行ってしまえば落ち着きますよ。コンコースまでですね。大変なのは」

 上野駅からは逆方向になるから、乗客の数も少ないだろうと見越し、JRの乗り場へと向かった。
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“大魔道師の弟子” 「東京到着」

2019-06-07 19:03:13 | ユタと愉快な仲間たちシリーズ
[5月15日07:20.天候:晴 東京都千代田区丸の内 JR東京駅]

〔♪♪(車内チャイム)♪♪。まもなく終点、東京です。東海道線、東北線、中央線、山手線、京浜東北線、東北・上越・北陸新幹線、横須賀線、総武線、京葉線、地下鉄線はお乗り換えです。お降りの時は、足元にご注意ください。今日も新幹線をご利用くださいまして、ありがとうございました〕

 朝日を浴びて上りの始発列車が東京駅に近づいた。
 この時点で列車は満席状態になっており、降りる仕度をする乗客達で車内がざわついていた。

 稲生:「マリアさん、そろそろ降りますよ」

 稲生は隣に座るマリアの肩を揺さぶった。

 マリア:「ん……」

 マリアは大きな欠伸をして目を開けた。

 稲生:「少しはMPが戻りましたか?」
 マリア:「少しだけ……ね」

 車窓が駅のホームに変わる。

 鈴木:「三島から本当に1時間足らずでしたね。これならエレーナのホウキより速いですよ」
 稲生:「よく分かるね」
 鈴木:「今、エレーナが最高速度で飛ぼうとすると時速130キロなんで」
 稲生:「JR在来線の最高速度……ってか何でキミはエレーナのホウキの最高速度を知ってるんだ?」

〔「ご乗車ありがとうございました。終点、東京、終点、東京です。お忘れ物の無いよう、お降りください」〕

 列車の外から“乙女の祈り”のメロディが聞こえて来る。
 ホームドアが開いているのだ。
 それから車両のドアが開く。

〔とうきょう、東京です。ご乗車、ありがとうございました。東北、上越、北陸新幹線、東海道線、東北線、中央線、山手線、京浜東北線、横須賀線、総武線、京葉線はお乗り換えです。……〕

 前の乗客に続いてぞろぞろと降りる稲生達。
 下りエスカレーターに乗って、ホーム階から1階コンコースへと降りる。
 改札内のコンコースのことを『ラチ内』という。
 鉄道会社によって『ラチ』と呼んだり『ラッチ』と呼んだりしているみたいだが、JR東海では一貫して『ラチ』と呼んでいる。
 八重洲南口改札でキップが全て回収されると、鈴木とマリアは稲生に付いて行くことになる。
 東京駅のラチ外の通路などは、既に朝の通勤客でごった返している。
 八重洲南口から八重洲地下街へ下りるエスカレーターも、下り運転にされているほどだ。
 そこへは行かず、都営バスの発車する島へ向かう。

 稲生:「このバスですよ」
 鈴木:「東42甲、南千住駅西口行き……」

 同じ島から出ている深川車庫行きや東京ビッグサイト行きは長蛇の列ができていたが、南千住駅西口の方はガラガラだった。

 稲生:「大人3人お願いします」
 運転手:「はい、ありがとうございます」
 鈴木:「先輩、いいんですか?」
 稲生:「いいよ。タクシー代出してくれたし……」
 鈴木:「ありがとうございます」

 稲生とマリアは2人席へ、鈴木はその前の1人席へ。

 マリア:「このバスでルーシーの病院まで行けるのか?」
 稲生:「正確には病院の近くですね。ま、バス停から歩いて行ける距離なんで」
 マリア:「そうか……」

[同日07:29.天候:晴 東京都千代田区 都営バス東42甲車内]

 発車時間になり、バスのエンジンが掛かる。

〔「お待たせしました。東武浅草駅前経由、南千住駅西口行き発車致します」〕
〔発車致します。お掴まりください〕

 ドアが閉まって、バスが走り出した。
 長蛇の列のバス停や満員状態の深川方面行きのバスを横目に、こちらは席がちょうど埋まったくらいである。

〔ピンポーン♪ 毎度、都営バスをご利用頂きまして、ありがとうございます。この都営バスは日本橋三越、浅草橋駅前、蔵前駅前、東武浅草駅前経由、南千住駅西口行きでございます。次は日本橋、日本橋でございます。……〕

 稲生:「こんな朝っぱらからですけど、先生からは連絡無いですね」
 マリア:「師匠のことだから多分大丈夫だと思うけど、何だか心配だな」
 稲生:「寝てる時、何か予知夢とかは?」
 マリア:「いや、無い。だから多分大丈夫だと思うけど……」
 稲生:「そうですか」
 マリア:「一応、聞いてみよう」
 稲生:「ケータイじゃないですけど、通話はダメですよ」
 マリア:「誰が通話すると言った?」

 マリアは水晶玉に手を翳すと、そこから念を送った。
 水晶球に英文が流れ込む。
 なるほど、これがスマホで言う『メッセージを送った』ことになるわけだ。
 しばらくして、イリーナから返信が来たはいいのだが……。

 鈴木:「先輩。何かさっきから、あのモニタにロシア語っぽいのが表示されっぱなんですが?」

 車内の運転席後ろの上部にあるモニタ。
 次のバス停の表示とか広告を表示するモニタなのだが、いち早く気づいた鈴木の言葉で見てみたら、確かにキリル文字が浮かんでいた。

 マリア:「……うん。あれ、師匠の返信っぽい」
 稲生:「ロシア語分かんないんですけど。鈴木君」
 鈴木:「いや、俺も分かんないですよ!」
 マリア:「私も外国語はフランス語と日本語がせいぜいだしな……」

 日本人が学校で英語を習うのと同様、イギリス人も学校でフランス語を習う。
 とは言ってもマリアのフランス語力は日本人の英語力並みである為、例えばフランス人のリリアンヌと会話する時は自動通訳魔法具で横着している。
 で、ロシア語力はてんでダメ。

 マリア:「多分、大丈夫なんだろう。あれは大方、寝ぼけて返信したと見た」
 稲生:「なるほど」
 鈴木:「どういう先生なんですか、先輩方の先生は……」
 稲生:「ある時は世界的に有名な占い師、またある時はイルミナティをも配下に置く世界の黒幕、はたまたある時は魔界の権力者」
 マリア:「しかしてその正体は……いつも寝てばかりの齢1000年強の婆さん」
 鈴木:「本物のイルミナティカードを発行する立場の人……なのに何故?」
 稲生:「僕はまだ見習だから知らない」
 マリア:「私は一端だけど知らない」

 1番最後の『魔界の権力者』という表現、正しくは『元・権力者』と言った方が良い。
 一時期、宮廷魔導師という、日本で言う所の内閣官房長官とか宮内庁長官的な立場を務めたことがあるからだ。

 稲生:「僕は1度も先生に怒られたことが無いなぁ……」
 マリア:「『見習にいくら怒ったってしょうがない』という考え方だから。私はビンタ食らったことがある」
 鈴木:「怒らせると怖い人だということは分かりました」
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