[5月19日11:26.天候:晴 東京都新宿区新宿 JR新宿駅・中央快速線ホーム]
〔まもなく8番線に、青梅特快、東京行きが参ります。危ないですから、黄色いブロックの内側までお下がりください。次は、四ツ谷に止まります〕
バスタ新宿をあとにした稲生達は、今度こそ東京駅に向かうべく、中央快速線上りのホームに移動した。
新宿駅は魔界王国アルカディアの王都アルカディアシティで言えば、インフェルノタウンという地区に当たり、日本の東京と同様、南北に走る山手線や東西に走る中央線に相当する高架鉄道も存在する。
前者は環状線と称し、後者は全く同じ名前、中央線と称する。
〔「8番線には青梅特快、東京行きが参ります。四ツ谷、御茶ノ水、神田、終点東京の順に止まります。黄色い線の外側には出ないでください」〕
やってきた電車は埼京線とは色違いの車両。
オレンジバーミリオンという色合いの帯を巻いている。
〔しんじゅく〜、新宿〜。ご乗車、ありがとうございます。次は、四ツ谷に止まります〕
魔界高速電鉄の中央線もなかなか賑わう路線であるが、JRの比ではない。
何故ならJR中央線は現段階で10両編成、しかも将来的にはグリーン車2両を増結して12両編成での運転が予定されている。
それに対し、魔界高速電鉄では6両前後。
しかも、快速運転すらしていない。
たまに元JR西日本の207系が7両編成(4両編成+3両編成)でやってくる。
モハ40系も運転されている鉄道会社で、どうして207系がいるのか不思議である。
2005年から運転されているらしいが……。
もちろん、233系はまだ向こうの鉄道会社に1両たりとも引き取られていないので、この電車は幽霊ではない。
中央線で最も混雑する区間を利用する3人の魔道士。
二等辺三角形の吊り革を掴んだり、その隣の手すりを掴んだり……。
〔8番線、ドアが閉まります。ご注意ください。次の電車をご利用ください〕
賑やかな発車メロディの後でドアが閉まり、電車が発車した。
ホームドアが無いと、その分のブランクが無い為、すぐに発車する。
〔この電車は中央線、青梅特快、東京行きです。停車駅は四ツ谷、御茶ノ水、神田、終点東京です。次は、四ツ谷です。……〕
〔This is the Cyuo line,special rapid service train for Tokyo.The next station is Yotsuya...〕
マリア:「四ツ谷……四谷怪談……」
稲生:「よく知ってますねぇ。『お岩稲荷』という神社があって、それを物語っているんですよ」
マリア:「復讐……チェックメイト……」
稲生:「勘弁してください」
と、田宮伊右衛門が言ったかどうか……。
[同日11:40.天候:晴 東京都千代田区丸の内 JR東京駅]
〔まもなく終点、東京、東京。お出口は、左側です。新幹線、山手線、京浜東北線、上野東京ライン、東海道線、横須賀線、総武快速線、京葉線と地下鉄丸ノ内線はお乗り換えです。今日もJR東日本をご利用くださいまして、ありがとうございました〕
神田駅から先は新幹線と並行して走る。
それを期待してか、そちら向きに立っていた稲生達。
稲生:「1番丸の内寄りに止まる中央線と、八重洲寄りに止まる新幹線ですから、乗り換えが少し大変かもしれませんね。もっとも、地下ホームから乗り換えるよりはマシですが」
新宿駅から乗車した為、実質的には普通の快速と変わらない青梅特快は、東京駅の1番丸の内寄りの1番線に入線した。
この駅でもまだホームドアは無い。
〔とうきょう〜、東京〜。本日もJR東日本をご利用くださいまして、ありがとうございました。お忘れ物の無いよう、ご注意ください〕
中央線ホームは他の在来線ホームと比べて、ワンフロア高い位置にある。
電車を降りると、3人はエスカレーターに移動した。
そのエスカレーターはコンコースに下りる為のもので、直接他のホームに行くわけではない。
なので途中、3番線を見ることになるが、そこは通過するだけ。
2番線が3番線の上にあり、エスカレーターはホームの中央にある。
だから、エスカレーターは3番線を掠める。
……文字にしたり言葉で言っても分かりにくいと思うので、どういうことかは直接現地にて確認して頂きたい。
稲生:「新幹線改札口は向こうです。付いて来てください。人が多いから気をつけて」
稲生はマリアの手は握るが、ルーシーの手は掴まない。
当たり前だ。
そんなことしたら、マリアにブン殴られるに決まってる。
ルーシー:「このキップでそのまま通れるの?」
稲生:「そうです」
今やキップは買い方によっては、乗車券と指定席特急券が1枚に纏められる。
既に乗車券(東京都区内)としては、新宿駅から使用開始済み。
あとは新幹線乗換改札口を利用して、新幹線指定席特急券として使用開始すれば良い。
乗車券の『東京都区内』と『東京山手線内』の違いは、まあ文字を見れば分かるだろう。
東京23区内全てのJR駅で乗降できるのが前者、山手線とその内側のJR駅しか乗降できないのが後者だ。
何を以って分けられるかというと距離である。
距離が長ければ前者、短ければ後者だ。
随分雑な説明をしたが、JR東日本の公式サイトや市販の時刻表にはちゃんと説明されているし、ウィキペディアにも書かれていたと思うので、気になる方は参照を。
多分、日本人でも鉄道に興味の無い方は分からないだろう。
ましてや、外国人はもっと分からないと思う。
今回は新宿駅から乗車したから、前者でも後者でも問題は無いというだけだ。
稲生:「あそこがJR東日本新幹線の改札口です。それでは、キップの御用意を」
ルーシー:「お昼に出発するみたいだけど、ランチは?」
稲生:「大丈夫。東北新幹線にも駅弁はあります」
ルーシー:「なるほど」
稲生:「但し、車内販売は山形新幹線側にしかありません」
ミク人形:「ちっ!」
ハク人形:「ちっ!」
JR東日本でも車内販売は縮小傾向にある。
山形新幹線だけ車内販売があるのは、仙台止まりの東北新幹線と比べて乗車時間が長いからだろうか。
在来線改札口より一回り大きな新幹線改札口を通ると、稲生達は晴れて東北新幹線の旅客となる。
稲生:「えーと……23番線ですね」
そして、エスカレーターでホームへと上がった。
〔まもなく8番線に、青梅特快、東京行きが参ります。危ないですから、黄色いブロックの内側までお下がりください。次は、四ツ谷に止まります〕
バスタ新宿をあとにした稲生達は、今度こそ東京駅に向かうべく、中央快速線上りのホームに移動した。
新宿駅は魔界王国アルカディアの王都アルカディアシティで言えば、インフェルノタウンという地区に当たり、日本の東京と同様、南北に走る山手線や東西に走る中央線に相当する高架鉄道も存在する。
前者は環状線と称し、後者は全く同じ名前、中央線と称する。
〔「8番線には青梅特快、東京行きが参ります。四ツ谷、御茶ノ水、神田、終点東京の順に止まります。黄色い線の外側には出ないでください」〕
やってきた電車は埼京線とは色違いの車両。
オレンジバーミリオンという色合いの帯を巻いている。
〔しんじゅく〜、新宿〜。ご乗車、ありがとうございます。次は、四ツ谷に止まります〕
魔界高速電鉄の中央線もなかなか賑わう路線であるが、JRの比ではない。
何故ならJR中央線は現段階で10両編成、しかも将来的にはグリーン車2両を増結して12両編成での運転が予定されている。
それに対し、魔界高速電鉄では6両前後。
しかも、快速運転すらしていない。
たまに元JR西日本の207系が7両編成(4両編成+3両編成)でやってくる。
モハ40系も運転されている鉄道会社で、どうして207系がいるのか不思議である。
2005年から運転されているらしいが……。
もちろん、233系はまだ向こうの鉄道会社に1両たりとも引き取られていないので、この電車は幽霊ではない。
中央線で最も混雑する区間を利用する3人の魔道士。
二等辺三角形の吊り革を掴んだり、その隣の手すりを掴んだり……。
〔8番線、ドアが閉まります。ご注意ください。次の電車をご利用ください〕
賑やかな発車メロディの後でドアが閉まり、電車が発車した。
ホームドアが無いと、その分のブランクが無い為、すぐに発車する。
〔この電車は中央線、青梅特快、東京行きです。停車駅は四ツ谷、御茶ノ水、神田、終点東京です。次は、四ツ谷です。……〕
〔This is the Cyuo line,special rapid service train for Tokyo.The next station is Yotsuya...〕
マリア:「四ツ谷……四谷怪談……」
稲生:「よく知ってますねぇ。『お岩稲荷』という神社があって、それを物語っているんですよ」
マリア:「復讐……チェックメイト……」
稲生:「勘弁してください」
と、田宮伊右衛門が言ったかどうか……。
[同日11:40.天候:晴 東京都千代田区丸の内 JR東京駅]
〔まもなく終点、東京、東京。お出口は、左側です。新幹線、山手線、京浜東北線、上野東京ライン、東海道線、横須賀線、総武快速線、京葉線と地下鉄丸ノ内線はお乗り換えです。今日もJR東日本をご利用くださいまして、ありがとうございました〕
神田駅から先は新幹線と並行して走る。
それを期待してか、そちら向きに立っていた稲生達。
稲生:「1番丸の内寄りに止まる中央線と、八重洲寄りに止まる新幹線ですから、乗り換えが少し大変かもしれませんね。もっとも、地下ホームから乗り換えるよりはマシですが」
新宿駅から乗車した為、実質的には普通の快速と変わらない青梅特快は、東京駅の1番丸の内寄りの1番線に入線した。
この駅でもまだホームドアは無い。
〔とうきょう〜、東京〜。本日もJR東日本をご利用くださいまして、ありがとうございました。お忘れ物の無いよう、ご注意ください〕
中央線ホームは他の在来線ホームと比べて、ワンフロア高い位置にある。
電車を降りると、3人はエスカレーターに移動した。
そのエスカレーターはコンコースに下りる為のもので、直接他のホームに行くわけではない。
なので途中、3番線を見ることになるが、そこは通過するだけ。
2番線が3番線の上にあり、エスカレーターはホームの中央にある。
だから、エスカレーターは3番線を掠める。
……文字にしたり言葉で言っても分かりにくいと思うので、どういうことかは直接現地にて確認して頂きたい。
稲生:「新幹線改札口は向こうです。付いて来てください。人が多いから気をつけて」
稲生はマリアの手は握るが、ルーシーの手は掴まない。
当たり前だ。
そんなことしたら、マリアにブン殴られるに決まってる。
ルーシー:「このキップでそのまま通れるの?」
稲生:「そうです」
今やキップは買い方によっては、乗車券と指定席特急券が1枚に纏められる。
既に乗車券(東京都区内)としては、新宿駅から使用開始済み。
あとは新幹線乗換改札口を利用して、新幹線指定席特急券として使用開始すれば良い。
乗車券の『東京都区内』と『東京山手線内』の違いは、まあ文字を見れば分かるだろう。
東京23区内全てのJR駅で乗降できるのが前者、山手線とその内側のJR駅しか乗降できないのが後者だ。
何を以って分けられるかというと距離である。
距離が長ければ前者、短ければ後者だ。
随分雑な説明をしたが、JR東日本の公式サイトや市販の時刻表にはちゃんと説明されているし、ウィキペディアにも書かれていたと思うので、気になる方は参照を。
多分、日本人でも鉄道に興味の無い方は分からないだろう。
ましてや、外国人はもっと分からないと思う。
今回は新宿駅から乗車したから、前者でも後者でも問題は無いというだけだ。
稲生:「あそこがJR東日本新幹線の改札口です。それでは、キップの御用意を」
ルーシー:「お昼に出発するみたいだけど、ランチは?」
稲生:「大丈夫。東北新幹線にも駅弁はあります」
ルーシー:「なるほど」
稲生:「但し、車内販売は山形新幹線側にしかありません」
ミク人形:「ちっ!」
ハク人形:「ちっ!」
JR東日本でも車内販売は縮小傾向にある。
山形新幹線だけ車内販売があるのは、仙台止まりの東北新幹線と比べて乗車時間が長いからだろうか。
在来線改札口より一回り大きな新幹線改札口を通ると、稲生達は晴れて東北新幹線の旅客となる。
稲生:「えーと……23番線ですね」
そして、エスカレーターでホームへと上がった。