報恩坊の怪しい偽作家!

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“愛原リサの日常” 「『魔王軍』の攻防」

2022-12-25 16:03:41 | 私立探偵 愛原学シリーズ
[9月10日09:00.天候:晴 東京都台東区上野 東京中央学園上野高校]

 東京中央学園では一部を除き、基本的には完全週休2日制である。
 基本的にというのは、大学進学希望者を対象に特別講習が行われることがあったり、あとは課外授業があったり、あとはテストで赤点を取った生徒に対する補習や追試が行われることがあるからだ。
 つい数年前まで課外授業は早朝、補習や追試は放課後に行われることがあったが、表向きには『教職員の長時間労働を避ける為』という理由で、裏の理由は、『課外授業や補習、追試で起きた怪奇現象を避ける為』で変えられた。
 私立の学校法人は、学校経営を企業経営の一環として考えている所がある。
 東京中央学園も正にそれなのだが、恐らく公立の高校には無い考えだろう。

 リサ:「まさかのサクラヤ、生理でダウン!」
 淀橋:「まあ、しょうがないよね。生理中じゃ、ブルマは穿けないし」
 小島:「いや、桜谷さんは描く側だから、関係無くない?」
 淀橋:「いや、魔王様が着用を強要……もとい、命令なさっている」
 小島:「いや、言い直さなくても大体同じような表現だし。リサさん、どうする?」
 リサ:「肝心のサクラヤがいないのなら、絵のモデルは今日はしょうがない。今日は頼まれている別の仕事だけしよう」
 小島:「分かったよ」

 本当は今日は、リサだけが登校するはずだった。
 桜谷の絵のモデルの仕事があったからだ。
 しかし、そこへ急に、新聞部から取材の依頼、写真部からは撮影の依頼が入った。
 いずれも、『魔王軍』が推進しているブルマ復活に関係したものである。
 先に写真部の撮影から始まった。
 後から、上野凛も合流する。

 凛:「桜谷さんはどうするんですか?」
 淀橋:「よくある集合写真の、当日欠席した人みたいに、斜め上の所に個別に表示する?」
 リサ:「それいい!」
 写真部員:「いえ、あの、何でしたら、皆さん全員お揃いになった時に、撮影し直しましょうか?」
 淀橋:「ですって。どうする?」
 リサ:「それはその時考える。まずはせっかく来たんだから、わたし達だけで撮ろう」
 小島:「うん、その方がいいと思う」

 もちろん、リサ達は全員、体操服にブルマという出で立ちであった。
 撮影場所は校庭。

 写真部員:「いいですかー?では、撮りますよー!」

 
(あくまでもイメージであるが、右から淀橋、上野凛、愛原リサ、小島である。あくまでも、イメージである。尚、転載元には許可済み)

 リサ:「おー!可愛く撮れてる!」
 小島:「さすがは写真部ですね!」
 淀橋:「なに?この写真、新聞部に売り付けるの?」
 写真部員:「ま、まあ、あの、新聞部に頼まれたら、ですけど……。できれば、文化祭の時に出展したいのですが……」
 リサ:「いいよ」
 凛:「美術部と一緒ですね」
 リサ:「うん」

 それから4人は、今度は新聞部の部室に移動する。
 そこでもインタビューの最中に、写真を撮られた。

 新聞部員(♂):「例のポスターを見ました!確かに淀橋さん、ブルマ姿だと、尚更足が長く見えますね!」
 淀橋:「だよねー。さっき、写真部にも撮ってもらったけど、改めて見ると、それがメリットだよね」
 凛:「私も小柄な方ですけど、足が長く見えます」
 新聞部員(♀):「でも、全国的に一度は廃止になったものを、また復活させるのは大変なんじゃないですか?」
 リサ:「分かってる。だから、わたしがインフルエンサーになろうと思ってる」
 新聞部員(♂):「そもそも、どうしてブルマを復活させようと思ったのですか?失礼ですが、皆さん女子だから、むしろ復活に反対する方に回るんじゃないかと思うんですが……」
 リサ:「正確に言えば、『復活』という表現は間違ってると思う。だって、あくまでも、うちの学園じゃ、『事実上の廃止』であって、『明確に廃止&禁止』ではないから。だから、わたし達があえて穿いていても、何の問題も無いはず」
 新聞部員(♂):「確かにそうですね」
 リサ:「今は多様性の時代。だから体育でも、一律にブルマは廃止で、短パンかジャージだけってのもおかしいと思う」
 新聞部員(♀):「でも、生徒会を中心に、皆さんの動きを封じようという動きがあります。本当に大丈夫なのでしょうか?」

 するとリサ、ニヤリと笑った。

 リサ:「大丈夫。奴らは来週にはもう動けなくなる。むしろ、その様子を取材してもらいたいくらい」
 新聞部員(♂):「ど、どういうことですか?」
 リサ:「絶対、スクープ記事が書けるから」
 新聞部員(♀):「ええっ!?」
 小島:「こちらの魔王様、水泳の水着でも、旧式スク水を復活させようとしているんですよ」
 新聞部員(♂):「そうなんですか?でも、そっちはあまり話題になってないですね?」
 小島:「こっちは別に、『事実上の廃止』ですらないわけだからね」

 水泳の時に着用する水着については、確かにブルマ全盛期の頃までは、一律に『スクール水着』とされていた。
 ただ、その頃にあっても、スクール水着には旧型と新型とが混じり合っていて、統一性はブルマほどではなくなっていたし、その後で競泳水着が認められてからは……まあ、『事実上の廃止』と言えなくもないが、もともと『スクール水着』という言葉でさえ、1つの水着だけを指しているわけではないので、ブルマほど騒がれなかったと言える。
 あとは、基本的に夏にしか着ないので。

 新聞部員(♀):「それもそうですね。せいぜい、『セパレートが禁止』『ラッシュガードが禁止』といったところでしょうか」
 リサ:「そうそう」

 恐らくラッシュガードに統一されようものなら、今度は『スクール水着復活運動』でも起こりそうだが、その頃にはリサも卒業しているだろうから、大勢に影響は無いものと思われる。
 セパレートが禁止なのは、さすがに肌の露出が問題視されたのだろうし、ラッシュガードがまだ認められていないのは、小中学校と違って、高校ではプールの授業も男女別に行われる為であろう。

 新聞部員(♂):「その来週月曜日ですが、全体朝礼の後で、生徒会による総会が行われます。その時、『ブルマ復活運動』について、生徒会長から何か言及があるかと思いますが、どう思われますか?」
 リサ:「どうもこうも、わたし達の勝利は確定しているから」
 新聞部員(♂):「は?それはどういう……」

 その時、校内放送が流れた。

〔「生徒会より、生徒の呼び出しを致します。2年5組の愛原さん、淀橋さん、小島さん。至急、生徒会役員室までお越しください。会長がお呼びです」〕

 リサ:「来たか……!わたし達からの、最後通牒……!」
 新聞部員(♀):「それは、生徒会側からもでは……?」
 リサ:「そうかもね」
 凛:「私だけ呼ばれてませんけど……」
 リサ:「だから凛、オマエはいい。今日も陸上部の練習だろう?オマエはもう戻っていい」
 凛:「わ、分かりました」

 生理中で休んでいる桜谷、呼ばれていない凛を除く、『魔王軍』の幹部達は生徒会役員室に向かった。
 尚、新聞部も、彼女らのやり取りを取材したいと申し出たのだが、生徒会から断られてしまった。
 後で思えば、むしろ逆に新聞部の取材を受け入れていた方が、却って生徒会側の方が有利になったと思われるが、リサの『作戦』によって、冷静な判断を失っていた生徒会側は、この時から既に負けていたのかもしれない。

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2 コメント

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こんばんは! (んっ?)
2022-12-26 19:35:34
う~ん,淀橋かな?
直立したとき,モモとモモの間に隙間が無いのが好き!

ケーキ食っていちゃつく日は如何過ごされましたか?

北のミサイルの原資はパチンコだけでは無い模様。
https://news.yahoo.co.jp/articles/50f7de3cd46f7b29aec9d985d59d47e38432b881

ところで,最近の例の奴,元々の障碍に加えて
加齢による前頭葉の萎縮が進み,以前にも増して
カキコがスカスカに為ってるww
返信する
んっ?さんへ (雲羽百三)
2022-12-26 20:29:30
 こんばんは。コメントありがとうございます。

 いやあ、Twitterを探せば見つかるものですね。
 淀橋は『魔王軍』の中でも、一番美少女という設定なので。
 「未だに中学生と間違われる」リサは、真ん中のコのどちらだろうと思いましたが、上野凛が陸上部という設定なので、イメージ的に右から2番目かなと思ったので、左から2番目になりました。
 まあ、おかっぱ頭という設定もあるので、それで良かったのかなと。
 小島は眼鏡を掛けた文科系なので、1番左のコですね。

 ケーキは防災センターの休憩室で、1人寂しく食べましたよw

 パチンコは、なるべく日本人が経営している店に行こうとは思っていますが、実は、日本人が経営している店ほど、「出ない」んですよねぇ……。

 河童さんですか?
 んっ?さん、久しぶりに、「河童くん、こんにちはw」ってやってみては?
 スカスカのカキコが、あっという間に元通りになるかもしれませんよ?w
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