とまぴーSTYLE

よく食べ、よく笑い、よく遊び♪
元気が一番!
今日も豊かな一日になりますように・・・

ダブルファンタジー

2009-09-02 12:52:41 | 
村山由佳(著)


   「ほかの男とした?
    俺のかたちじゃなくなっている」


第4回中央公論文芸賞受賞しましたね。
それはさておいて・・・

いろいろ思った。
作家さんって、作品を作るとき、どれだけ実体験に基づくのだろうか、と。
精神ももちろん、体感や感覚って、実体験が伴わないとなかなか文字にできそうにないけど、どうなんだろ?
それさえも空想や妄想で描けるとしたら、
やはりSF作家や時代劇作家、戦争を経験したことのない若手いくさ物作家と同様、
ファンタジーな世界で生きる人々なのかしら。

若い人は読みにくいかもしれませんし、
大人でも主人公の行動に眉をひそめる人もいるでしょう。

渡辺淳一氏とも高樹のぶこ氏とも、彼らが描く官能の世界とは一味違う。
それはね、
主人公が自らの性欲の強さを認めているからなんです。

    男は性欲が強いと「絶倫」と、もてはやされ、
    同じことであるのに女は「淫乱」と言われて、恥ずかしいこととされてしまう。
    どうして女の性欲は罪悪なのか?

このところが既存の恋愛物と違うんですよね。
だったら、イケイケ~とことん進んじゃえ~と応援してしまう。


大人の女のお話です。
10代20代の子ジャリは、まねしちゃいけません。
同じ大人の女であっても、なかなかおいそれとまねできるものじゃありませんけど(笑)   


エロさも美学に・・・


しまった
エロさだけに重点を置いたレヴューになりましたね(笑)

女の自立とか心の渇望とか、満たされぬ行き場のない恋だとか、
多方面から女性についてのことが描かれています。

さすが村山さんです。
言葉選び、文章の組み立て、全てに隙がありません。
エロさを副産物とした正統派文学、と言っても良いでしょう。

これだけ褒める背景には、私は彼女が好きだ、ということなんです(笑) 

だから偏ったレヴューですよ、これは(笑)

コメント (6)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする