伊藤とし子のひとりごと

佐倉市議会議員4期目
議会、市民ネットワーク千葉県、さくら・市民ネットワークの活動あれこれ、お知らせします

ストロンチウムは今何処に?そして、これから何処に?

2011-08-14 09:05:22 | 放射能問題
セシウム汚染稻わら問題はいま牛糞堆肥問題へとステージを変えてきている。
8/14朝日新聞「牛糞堆肥 基準値超セシウム 新潟県でも検出」

食品と暮らしの安全 7月号から
海から陸に広がるストロンチウムという記事がある。
原発事故の放射能汚染では、最強の猛毒プルトニウムとストロンチウムが一番怖いと考えられていた。
この記事では、これから起こるであろう、ストロンチウムの汚染について警鐘を鳴らしている。

以下抜粋

 4/27 福島市内土壌から検出された放射性セシウムは59000ベクレル/kg、ストロンチウムは61.7ベクレル/kg。ストロンチウムはわずか0.1%。
これは、セシウムは大気中に広がりやすいからで、放射性セシウムもストロンチウムも原子炉内の核分裂ではほぼ同量できると言われている。

 5/16 福島原発取水口付近の海水検査では、放射性セシウムが平均66,000ベクレル/㍑に対し、放射性ストロンチウムは平均21,900ベクレル/㍑。
セシウムに対して33%に達しているので、海にはかなり多く流れ出している。

魚の骨、エビ、カニ、ウニ、海藻に
 ストロンチウムは、カルシウムが豊富な部分に集まるので、魚では骨に蓄積していく。
蓄積しやすい海の生き物は、エビ、カニなどの甲殻類、
ウ二、ナマコなどの棘皮動物、
昆布、ワカメの海藻類。

 水産庁が魚類の放射性ストロンチウムの検査を開始したのは6月に入ってから。
(現在は?公表は?)

 海洋汚染は、海流と魚の移動で、西日本だけでなく北日本にも広がっていき、魚の汚染は小型魚から大型魚に移っていく。
将来、放射性ストロンチウムによって、白血病や骨ガンにかかるリスクが高くなるおそれがある。

海産肥料と海産飼料で陸地に戻ってくるストロンチウム
 陸地の放射性ストロンチウム汚染は海に比べると微々たるもので、野菜は魚のように動き回らないので安心できると考えられているが、そうとは限らない。
 
 畑の野菜や果物にもミネラルを与えて、おいしく健康に育てる天然肥料として海産肥料が使われてる。
例えば、ニシンやイワシが原料の魚粉肥料、
カキやホタテを原料にした貝殻粉末肥料、
ズワイガニの殻を原料にしたカニ殻粉末肥料、
海藻を原料にした海藻粉末肥料、などがあるが、
原料が放射能で汚染されると、海産肥料をまいた畑も汚染され、作物も汚染されるようになる。
 
 また、海産物は畜産や養殖魚用の飼料としても広く利用されている。
鶏用飼料には海藻、カニ殻、貝殻、魚粉、
養豚飼料には海藻、魚粉、
牛用飼料には海藻、
ウナギ、タイ、ハマチの養殖には魚粉や海藻などが
原料となっているので、放射能汚染されることになる。
 そして、畜産から出た糞尿は、有機肥料として田畑にまかれる。

 日本近海が放射能に汚染されると、海産物が汚染され、最後には肥料・飼料となって日本中の田畑に放射能汚染が広がっていく。 

汚染は加工食品にも
 鶏に貝殻を与えると、主に放射性ストロンチウムは卵の殻に蓄積する。
 この卵の殻は、食品添加物の卵殻カルシウムとして様々な食品に用いられている。
ラーメンの麺のカンスイの代わりに、
ソーセージやハンバーグなどの畜肉加工品に、
かまぼこなどの水産練り製品に、
他にもパンやレトルト食品、総菜、ベビーフードなど広範囲に使用されている。
さらにカルシウム強化剤としてサプリメントにも。

暫定基準値を廃止し、基準値を平常時にまで下げないと、放射性ストロンチウムの汚染は避けられない。