9月2日に日弁連主催シンポジウム「福島原発事故の真実」
アーニー・ガンダーセン氏の講演から
20120902 UPLAN 「福島原発事故の真実-国会事故調報告書を受けて」
ガンダーセンさんがこの事故を知ったのは6時間後。
しかしすぐにメルトダウンが進行中であると考えた。
アメリカ政府はスリーマイル島事故を米国人に対して隠ぺいしてきた。
と同様に日本政府も、福島第一原発事故がどれほど深刻かということを過小評価すると考えた。
まず、地震、津波が真夜中に起こっていたら、メルトダウンが3基では済まなかった。
福島第一、第二の作業員2000人の懸命な努力のおかげで、10基のメルトダウンは避けられた。
感謝しています、という言葉から始まった。
冷却機能の喪失で、緊急時の冷却ができない状態になった。
津波がディーゼルを破壊したのが原因とされているが、たとえディーゼルが30メートルの高さにあったとしてもメルトダウンは起こっただろう。
ディーゼルエンジンは常に冷却させなければならないが、ディーゼルの冷却機能を津波が破壊した。
女川原発の2台、東海原発は1台のディーゼル発電機も破壊された。
海岸沿いにあった冷却ポンプが破壊されたため機能しなかった。
津波が大飯原発を襲っても同じことが起こるし、冷却ポンプが濡れても同じことが起こる。
福島原発のマークⅠ型原発の問題点からもっと悪くなる可能性があった。
1972年には格納容器が小さすぎる、また、水素の発生もわかっていた。
爆発につながることもわかっていた。
それで使用中止を考えず、あろうことか、格納容器に穴をあけてベントを行おうと決めた。
ということは放射能を拡散することが前提となっていた。
福島原発事故は1号機から3号機はベントの不全で起こった。
1号機 3号機はガスがひび割れから漏れ出して、建屋に充満して爆発が起こった。
2号機は爆発は格納容器の中で起こりひび割れを起こした。
ガンダーセンさんは、次にもし原発事故が起こるとしたらマークⅠで起こるだろうということは予測していた。
残念ながらそれが現実となってしまったのだが。
原子炉の炉心は4m×4mという小さなスペースで300万馬力が働いている。
少量のウランから力を得られるが、一度事故が起こると小さな空間に大きな力が働きそれをコントロールしなければならない。
40年間安全に運用しても一日事故が起こればそれでおしまいになるのが過酷な原発事故。
マークⅠの設計には欠格があることを35年間技術者は知っていた。
また、使用済み核燃料が格納容器の中にないことも問題。
ウラン原子の放出される熱は95%。
残り5%の熱を持ち続け5年間冷やし続けなければならない。
その間、蒸気を出し続けている。
もし使用済み核燃料のプールの水が抜けてしまったらどうなるか?
事故直後、米国政府は米国人に避難を呼びかけたが、それは使用済み核燃料の発火の可能性があったからである。
米国では事故3週間前にちょうど発火の実験を行ったところだった。
1500本以上の使用済み核燃料が4号機核燃料プールにある。
8月31日東京電力に核燃料から発火したらどうするのかとガンダーセンさんが質問したが、
「核燃料プールには燃えるものはない」という答えだった。
今でも地震が起こったら同じ状況になる。
4号機はただ眠っているだけ。
また、3号機の爆発は、だれにもどうして起こったかわからない。
音速よりも速かった、ということが分かっており大きな破壊力があった。
これに耐えうる格納容器はないし、なぜ起こったかわからない。
しかし、中国では新しい原発が作られようとしているし、日本国内でも既存の原発も稼働させようとしている。
35年の間に原発事故は5件起った。
メルトダウンの起こる確率は実際は7年に一度。
*******************************
3基のメルトダウンと1基の使用済み核燃料の爆発で済んだことが、幸運だったとは。
映像を見てもらうと、実際にディーゼルエンジンの冷却ポンプが破損して止まった状況の図が出てくる。
薄氷を踏む状況とは、こういうことだろう。
また、3号機の爆発の状況も。
ぜひ映像をご覧ください。
アーニー・ガンダーセン氏の講演から
20120902 UPLAN 「福島原発事故の真実-国会事故調報告書を受けて」
ガンダーセンさんがこの事故を知ったのは6時間後。
しかしすぐにメルトダウンが進行中であると考えた。
アメリカ政府はスリーマイル島事故を米国人に対して隠ぺいしてきた。
と同様に日本政府も、福島第一原発事故がどれほど深刻かということを過小評価すると考えた。
まず、地震、津波が真夜中に起こっていたら、メルトダウンが3基では済まなかった。
福島第一、第二の作業員2000人の懸命な努力のおかげで、10基のメルトダウンは避けられた。
感謝しています、という言葉から始まった。
冷却機能の喪失で、緊急時の冷却ができない状態になった。
津波がディーゼルを破壊したのが原因とされているが、たとえディーゼルが30メートルの高さにあったとしてもメルトダウンは起こっただろう。
ディーゼルエンジンは常に冷却させなければならないが、ディーゼルの冷却機能を津波が破壊した。
女川原発の2台、東海原発は1台のディーゼル発電機も破壊された。
海岸沿いにあった冷却ポンプが破壊されたため機能しなかった。
津波が大飯原発を襲っても同じことが起こるし、冷却ポンプが濡れても同じことが起こる。
福島原発のマークⅠ型原発の問題点からもっと悪くなる可能性があった。
1972年には格納容器が小さすぎる、また、水素の発生もわかっていた。
爆発につながることもわかっていた。
それで使用中止を考えず、あろうことか、格納容器に穴をあけてベントを行おうと決めた。
ということは放射能を拡散することが前提となっていた。
福島原発事故は1号機から3号機はベントの不全で起こった。
1号機 3号機はガスがひび割れから漏れ出して、建屋に充満して爆発が起こった。
2号機は爆発は格納容器の中で起こりひび割れを起こした。
ガンダーセンさんは、次にもし原発事故が起こるとしたらマークⅠで起こるだろうということは予測していた。
残念ながらそれが現実となってしまったのだが。
原子炉の炉心は4m×4mという小さなスペースで300万馬力が働いている。
少量のウランから力を得られるが、一度事故が起こると小さな空間に大きな力が働きそれをコントロールしなければならない。
40年間安全に運用しても一日事故が起こればそれでおしまいになるのが過酷な原発事故。
マークⅠの設計には欠格があることを35年間技術者は知っていた。
また、使用済み核燃料が格納容器の中にないことも問題。
ウラン原子の放出される熱は95%。
残り5%の熱を持ち続け5年間冷やし続けなければならない。
その間、蒸気を出し続けている。
もし使用済み核燃料のプールの水が抜けてしまったらどうなるか?
事故直後、米国政府は米国人に避難を呼びかけたが、それは使用済み核燃料の発火の可能性があったからである。
米国では事故3週間前にちょうど発火の実験を行ったところだった。
1500本以上の使用済み核燃料が4号機核燃料プールにある。
8月31日東京電力に核燃料から発火したらどうするのかとガンダーセンさんが質問したが、
「核燃料プールには燃えるものはない」という答えだった。
今でも地震が起こったら同じ状況になる。
4号機はただ眠っているだけ。
また、3号機の爆発は、だれにもどうして起こったかわからない。
音速よりも速かった、ということが分かっており大きな破壊力があった。
これに耐えうる格納容器はないし、なぜ起こったかわからない。
しかし、中国では新しい原発が作られようとしているし、日本国内でも既存の原発も稼働させようとしている。
35年の間に原発事故は5件起った。
メルトダウンの起こる確率は実際は7年に一度。
*******************************
3基のメルトダウンと1基の使用済み核燃料の爆発で済んだことが、幸運だったとは。
映像を見てもらうと、実際にディーゼルエンジンの冷却ポンプが破損して止まった状況の図が出てくる。
薄氷を踏む状況とは、こういうことだろう。
また、3号機の爆発の状況も。
ぜひ映像をご覧ください。