萌えてばかりもいられない!

そんなに色々なことにやたらと深い造詣などいだけないから適当に綴っていこうかしらん

火天の城、読了

2011-07-01 04:39:02 | 推薦します!
読み終わりました。火天の城。

クライマックスは一旦完成した後の命懸けの補修の部分なんでしょうけど、今回も瓦の部分が圧巻でした。
一見という明から渡来した職人が鮮やかな赤い瓦を焼き、採用されるのですが、主人公の一人、岡部又右衛門(父)が見廻りに来て、下のものに任せず、足で土を捏ねる一見にどうして自分で土を踏んでいるのかを訊ねます。
足の裏で土を感じ、足の裏が喜んでいると感じるといい瓦ができるという問答をします。

後日、信長がなんという綺麗な赤が出たものだと一見を褒めるのですが、一見はこれは棟梁である又右衛門の手柄であると信長に伝えるのです。信長は「お前は瓦も焼くのか?」と又右衛門を訝しく見るのです。
一見の仕事ぶりを観察し、興味を持ち、声をかけられたおかげで『この棟梁の仕事ぶりには負けられぬ、自分も鮮やかな赤を出してこの城に捧げたいと』と強く思うことができたと信長に進言します。

信長のギッリギリの注文を出す才能が一番ではあるのですが、それに応える職人衆の存在を浮き彫りにさせたこの「火天の城」という作品、一つの極上であります。

そうなんです、信長は荒唐無稽な注文を出すこともありますが競い合って「最上のもの」を目指させるマネジメントの覇者としてこの作品の中に君臨します。

岡部又右衛門、以俊(もちとし)親子も意匠を凝らし、設計に頭を悩まし、御屋形様(信長)の期待のうち、諫めることも厭わず行いながら、この世の極上の城を目指して精進を重ねていきます。自分の城という意識をこれまた職人であるこの親子が持ち挑んでいくのです。

多分こういうのが本来の『仕事』なのだと思います。

DVDも出ているみたいなので、そっちを今度は観てみたいと思います。

山本兼一さんの作品、「利休にたずねよ」、「火天の城」。どちらも面白いです。



『火天の城』公式サイト2


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