俳句講座③ 句を読む・出会う~句集『すみれそよぐ』神野紗希(朔出版) 2022年06月02日 | 本の紹介 好きな俳人、神野紗希さんの第3句集です。 純粋に俳句を「いいな」と思って読みたい気持ちになり、購入しました。よかったです! すみれそよぐ生後0日目の寝息 お子さんを出産後30分で詠まれた句とのこと。 結婚、妊娠、出産を通して、繊細な感覚で、でも俳句としてしっかり詠まれていらっしゃる。決して日記ではないけれど、おそらく一句一句にいろんな気持ちが凝縮され、とぎすまされているのだろうと感じました。私がこのくらいの時期に、これほど感覚をとぎすませていられたかどうか・・。 俳句の上達(?)に必要なのは、ああ、この句いいなあ。こういう句を自分も作りたいなあと思う句に出会うこと。ところが、世の中ものすごい量の俳句が作られ、新聞に出ているし、句集は自主出版されてます。アトランダムに手にしても、感動(というのともちょっと違うか?)できないかも。俳句雑誌しかりです。有名な先生の句がたくさん載ってるけど・・・・。そう、てんてんてんてん、なのです。 この句集は、お勧めです。 句集は、ほぼ書店に配本はされませんから、ご注文するか、図書館にリクエストするか、アマゾンで購入するか、です。
螢袋~俳句講座② 2022年06月01日 | 俳句 6文字の季語は案外作るのが難しい。 六月や のように、上5に置くことができず、かといって下5にも持ってこられない。 明るさは螢袋の中にこそ 辻桃子 逢ひたくて螢袋に灯をともす 岩淵喜代子(『角川大俳句歳時記』より) とっちも、中7に入れて助詞をつけている。 螢袋その日を無為にすごしては あぶみ (今作りました)のように字余りにして、上5に持ってくるか。 この花の中に螢を入れて遊んだのが名の由来というけれど、そういう遊びしたことある人いるかな。 蚊帳の中で放したことはあるけど、今は昔・・って感じですね。 ネギの中に入れるというのも、聞いたことがあります。