ただ生きる
私の望みは、それだけなのです。
おはようございます。
私のようなもんが、
雨風しのげる家に住めて、
給金がもらえて、
限りはあれど、必要なものは何でも買える。
それだけで、充分なのです。
それなのに、
気付けば、周りは、棒だらけ。
家には使わない突っ張り棒が、4~5本。
使っている突っ張り棒は5本。
玄関には、木刀。
父さんは旅行に行けば、何がしかの棒をくれる。
狭い家の中は、大小、数々の棒だらけだ。
こんな私に、隣のデスクの熟女は、優しい。
毎年、冬休み明けには、
どういう訳かは知らないが、竹製の孫の手をくれる。
あまりに搔き心地が良くって、その事を熟女に伝えたら、
「今年は2本、あげるわ」って。
だから、会社の自分のデスクの引き出しの中には、
去年のと合わせて、3本、孫の手を所有しています。
家にも、かく恋棒という孫の手とか
潮干狩りに使うヤツみたいな孫の手とかを所有してる。
もう充分だろ?
そう己に言い聞かせても、懲りない私は、
肩こりが酷かった。
会社のデスクの引き出しは、もう棒でいっぱいなのに、
肩たたき棒まで欲しくなり、
だったら家では、自動式肩たたき棒がいいだろうと
思い立ち、アマゾンへ迷い込んでゆく。
1000円前後の肩たたき棒が主流の中、
思い切って、お高めのを買ってしまう。
2400円の「匠の肩たたき」棒だ。
匠ときたら、多少お高くても買うっきゃない。
ところが、届いてみれば、どういう訳か、
「匠の肩たたき」(5本セット) 2400円
が届いた。
5本て?
ちょっと待って!
5本で2400円って、
逆に、お値打ちですやん!
そんな、
いい買い物をしたと勘違いしている私は、
匠と共に届いた、自動式肩たたき棒を持って、
強い振動を利用して、
わ~れ~わ~れ~は、宇宙人だ~~
とか言って、遊んでしまった。
結局、私ってさ、
棒に縁がある、そんな人生なんだよねって、
しみじみ語りながら、
猫ジャラシ棒を振るのだった。
うんこー、棒だぞ~
うんこ「また棒なの、母さん?」
そうだぞ、棒だぞ
うんこ「うんちゃん、この棒、もう飽きちゃったわ」
あや「私も、この棒、飽きたわ」
うんこ「別の棒を、おくれよ、母さん」
そういえば、ジャラシ棒も、
20本は下らん数を所有しているっけ。
私ってさ、棒に振り回される、
そんな人生なんだなぁ・・・
きく「下らん人生だな」
それ、言っちゃう?