役所から届いたはずの書類が無い。
これはえらいこっちゃ!
おはようございます。
それは実家の両親の事なのだが、探し物はおかっぱにお任せ有れ。
という訳で、
昨日は実家の引き出しという引き出しを探し回った。
しかし、いくら探しても、見つからない。
こういう時、真っ先にイライラし始めるのは、短気が損気の父さんだ。
そして次に、根気が皆無のおかっぱが飽き始めて、
探す目的が、面白いモノ発掘へとすり替わってしまう。
こうなると、私の好奇心は、誰にも止められない。
いまだかつてない程の集中力でもって、
憑りつかれた様に無言で、家探しが始まる。
突如、皆無と思われていた根気が、無駄に覚醒するのだ。
父さんは、そんな眼の色が変わった娘に対し、
更に苛立ち、阻止しようとして来る。
盲目的に引き出しの中をまさぐる娘に、
「そこには、絶対ない!」と声を荒げる。
邪魔されてなるものかと苛立つ娘も、うーんるさい!と一喝だ。
これを皮切りに、父と娘の世にも見苦しい争いが始まる。
「そんなとこにある訳ない!」
うーんるさい!
「そこは、ちゃんと並びが決まっとるんや、触るな!」
うーんるさい!
「コラ、そこには無いって言っとるだろ!」
あったどーー!
と、殺伐とした中見つけたのは、古めかしい便箋だった。
母さん曰く、
大昔、よく当たる占い師に診てもらった時の鑑定結果との事だ。
では、その難解な漢字多めの鑑定書を、
漢字力が小5で止まった私が、読んでしんぜよう。
なになに?外においては社交的でめいろう?なり。
母さん「うん」
内に秘める情熱は、大変強く。
母さん「うん」
えっと、気移りのせいで、東なんとか西走?
父さん「おそらく、東奔西走だ」
うーんるさい!
とにかく東へ西へ、行ってこいってことだ、母さん。
母さん「うん」
父さん「違う!」
うーんるさい!
ん~っと、何とかが過ぎると、
どうにかこうにかなっちゃうよってさ、母さん。
母さん「うん」
父さん「おまっ、そんなに読めんのか?」
うーんるさい!
だからさ、なんちゃらの精神で、
何とかを成しちゃいなってことだよ、母さん。
母さん「うん」
当たってるねっと痛く感心する母娘に、
大人げない父さんは、追い打ちを掛ける。
「なんのこっちゃ?」
うーんるさい、父さんめ!
その後、よし書類は再交付してもらおうという事で、
一旦休戦したのであった。
ちょっと、よねさん?
退いてくれない?
これじゃ夕飯が食べられんぞ。
よね「なんか、粗末なご飯だわ。おじさん可哀そう~。」
うーんるさい!
おじさん「よねちゃ~ん、おっりして~」 ※おっり=降りるの意
あっいや、おじさん?
撮ってるから、今。
おじさん「よね~、おっりだよ~」 ※おっり=赤ちゃん用語
ちょっ待てよ!
揺するなってばさ。
おじさん「おっり、おっり」 ※おっり、連呼
触んなって、ブレッっからー。
もうーーーうーんるさい!