うめと愉快な仲間達

うめから始まった、我が家の猫模様。
犬好きな私は、チワワの夢を見ながら、
今日も癖が強めの猫達に振り回される。

つなぐ、四つ葉

2018年05月21日 | 日記

クローバーは、私の誕生花だ。

4/2生まれの人も、4/18生まれの人も、

5/26、5/27、6/17、8/31が誕生日の人も、

クローバーが誕生花だ。

 

おはようございます。

ねぇ、ちょっと多すぎない?

「私の誕生花だわ」という特別感を、持ちづらいです。

 

しかし、

私にとってクローバーは、特別な植物である事には違いない。

あれは、高校生の頃だった。

ある日、思春期らしい悩みで苦しむ友人から手紙が届いた。

私は、自分も同じように悩んでいるという旨の返事を書いた記憶がある。

すると今度は、その友人から、

「お互い、頑張ろうね」と書かれた便せんと共に、

四つ葉のクローバーの押し花が同封されていた。

生れて初めて手にした、四つ葉のクローバーを見て、

当時の私は、嬉しいという気持ちより、

友人に申し訳ないという気持ちを抱いた。

「励ますつもりが、逆に励まされてしまった」という、

後ろめたい思いに駆られたからだ。

 

しかし、だらしない性格の私にしては珍しく、

そのクローバーの押し花だけは大切に持ち続ける事となった。

といっても、財布に入れて、時々思い出しては眺めていただけで、

願い事をする訳でもなく、何を想う訳でもなく、

ただ時々、財布から出しては、眺めていた。

 

そして気づけば、私は大人になっていた。

あの友人の顔さえ記憶が薄れるほど時が経っても、

四つ葉のクローバーは、時が止まっているように、

あの日のままだった。

しかし、時は止まるはずはなく、

私は出会いを何度も繰り返し、別れも同じ数ほど繰り返していた。

 

私が、酒を覚え、夜の街がすっかり似合う大人になった頃、

また、突然の別れがやってきた。

それは、輝く時を過ごした友人だなんていうのは程遠く、

互いに持った傷の痛みを、

滅茶苦茶に騒いで誤魔化すために一緒にいた、悪友との別れだった。

あの頃の私は、すっかりやさぐれていて、

口からは、愚痴か虚勢か嘘しか出てこなかったが、

その時は、柄にもなく「お互い、頑張ろうよ」と伝えて、

財布にずっと持ち続けていた四つ葉のクローバーを、悪友に手渡した。

 

あれから、この季節になると、

私は決まって、あの子は、あいつは、あの人は、

今、どうしているんだろうと思いながら、地面に目を凝らす。

シロツメクサを見つけては、私は、四つ葉を探しているのだ。

 

「でもね、なかなか見つからないの。

私がこの長い年月で、探し当てたのは、たった1枚よ。」

そう、我が家のおじさんに言うと、

その次の日、おじさんは、

「おかっぱちゃん、あったよ!」と。

「あっ、すごいじゃん!」と。

で、また次の日、おじさんは、

「今日も、見つけたよ。」と。

「えっ?」

で、また次の日、おじさんってば

「四つ葉って、けっこうあるんだね。

見つけるのって、全然簡単だよね。」と。

 

やめれ!

もう、やめてくれ!

 

うんこさん、おじさんってば、

私の素敵話を、台無しにするんだ!

うんこ「うんちゃんも、まだ見つからないの。母さん。」

ん?

うんこも、探し物があるのか?

うんこ「うんちゃんの大事なネズミさんを探しているのよ、母さん」

ごめーーーーーん。

ごめんなさーーーーい。

母さんがね、探してやるからな。

一生をかけて、母さんが探してやるからな。

うんこの大事が、また見つかりますよう、

まず、四つ葉のクローバーを探してみっか?

もういいっか?